NTTデータは2月10日、トヨタ自動車が持つコネクテッドカーのデータを利用し、三井不動産グループのショッピングモール「ららぽーとTOKYO-BAY」(千葉県船橋市)の駐車場と周辺道路の混雑解消を目指した実証実験を、2月13日から実施すると発表した。
実証では、「車速」と「燃料消費量」のコネクテッドカーの過去の走行データを統計的に分析することに加え、そのときに走行するデータを組み合わせ、リアルタイムに処理・分析。その結果を、周辺道路の混雑状況として、ららぽーとTOKYO-BAYの利用者に提供する。

混雑状況はグラフや地図などを使って可視化し、ホームページを通じて発信することで、混雑時の移動の抑制を促すことができるかを検証する。
また、交通流が分散されることで、CO2排出量がどのように変化するかも検証する。検証は、混雑状況を基にCO2排出量を推測するために、コネクテッドカーのデータから得られる車速と、CO2排出量の実績を活用し学習したNTTデータの独自モデルで行う。
NTTデータでは、実証を通じて、ららぽーとTOKYO-BAYの駐車場と周辺道路を走行する車両のCO2排出量半減を図る。また、コネクテッドカーのデータを渋滞解消に利活用する方法の確立にも取り組む。
同社は、世界的に環境問題への関心が高まる中、「スマート交通」をキーワードとして、コネクティッドカーのデータやデジタル技術を利用して交通流を最適化し、運輸部門の大幅なCO2削減。また、購買時だけでなく施設周辺の移動をより快適にストレスなく行うという考えから、コネクティッドカーのデータを利用した交通流制御の実証を行うことにしたという。
実証は3月12日まで実施する。今後は、実証の成果をまとめ、交通流デジタルツインなどの活用した、将来的にカーボンニュートラルな社会の実現を目指すとしている。
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