サミット、食品資源循環ソリューション活用で食品残渣を堆肥にした野菜の販売開始

サミットは4月5日、NTTビジネスソリューションズの「地域食品資源循環ソリューション」を活用し、サミットストアの店舗で発生した食品残渣(ざんさ)で作った堆肥を使用し生産した野菜の販売を、「サミットストア世田谷船橋店」(東京都世田谷区)で4月1日から開始したと発表した。

サミットでは、富里市農業協同組合(JA富里市)の協力を得て、小松菜、ほうれん草、チンゲンサイ、ラディッシュなどを販売する。

「地域食品資源循環ソリューション」は、IoTなどの情報通信技術を活用し食品残渣から堆肥を作り、農家に提供して野菜づくりを支援するソリューション。市場や生鮮食品取り扱い事業者に食品残渣発酵分解装置「フォースターズ」を設置。装置内で食品残渣を発酵分解床に分解し回収を行い、完熟堆肥・土壌改良材に再生し、農家に提供・販売する。

食品残渣発酵分解装置に投入された食品残渣は、IoTセンサーなどを使って含水率を管理しながら、指定堆肥化促進材(好気性微生物)の力で分解され一次発酵物となり、リサイクルセンターで堆肥レシピに基づいて副資材と配合。含水率や温度をコントロールしながら二次、三次発酵を経て完熟堆肥化する。

食品残渣発酵分解装置「フォースターズ」
食品残渣発酵分解装置「フォースターズ」

サミットでは、店舗でバックヤードでの商品製造の際に1日1店舗あたりで、主に野菜加工時に発生する野菜を始めとした約100キロの食品残渣が発生。これまでも、肥料や飼料などにリサイクルしていた。2022年4月以降は「地域食品資源循環ソリューション」を導入。ソリューションを活用した店舗では、バックヤードに設置した食品残渣発酵分解装置で食品残渣を発酵分解し、リサイクルセンターにて堆肥化していた。

食品残渣を堆肥にした野菜の生産風景
食品残渣を堆肥にした野菜の生産風景

今回、サミットが取り引きするJA富里市が協力し、生成された堆肥を使用し、野菜を生産。生産物が再び店舗に戻り販売されることで、顧客や従業員に対しても「地域食品資源循環」が見える形になったとしている。

サミットでは今後も、「地域食品資源循環ソリューション」を活用し、南関東エリアでの食品循環の新しい社会システムモデルの構築を、NTTビジネスソリューションズと取り組む考え。加えて、ソリューションの導入を現在の9店舗から、2023年度内に25店舗に増やし、循環野菜の販売も順次拡大する。

一方、NTTビジネスソリューションズは、IoTセンサーやAI(人工知能)を使った食品残渣の運搬収集効率化やリサイクルセンターのDXを推進し、安心で作物にあった高品質堆肥を作成し、農家へ安定的に提供することを目指すとしている。

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