コニカミノルタ株式会社は、感性脳工学と独自の画像処理技術を利用した、購買活動につながるデザイン制作を支援するクラウドサービス「EXplainable感性」(以下、EX感性)を、2023年4月3日に発売開始した。あわせて、「EX感性」の特設ウェブサイトもリニューアル公開した。
「EX感性」では、消費者の購買プロセスを認知・興味・比較・購入の4段階に分解し、購入に至るまでの各段階において、独自の分析メニューにより、デザイン上の課題を抽出、評価の上、改善の方向性を提案する。
認知における注目性分析では、人が認知する色・輝度・形状の特徴量を計算することで、デザインの「注目性」を見える化する。
範囲を指定した分析により、その範囲の視認性が全体の中でどの程度あるのかを定量化できる。

例えば、照明や角度などによる製品パッケージの見え方の変化や、ニス・箔などの特殊加工効果を確認し、店頭・WEBなどで目立ちやすい最適なデザイン制作が可能だ。
また、WEB上の画面をスクロールダウンしながらコンテンツへの視線の動きを見える化することで、改善をサポートする。
興味における印象・類似度分析では、印象語と配色をマッチしたデータベースから、デザインの「印象」を見える化する。デザインが訴求したいコンセプトに合致しているかどうか、あるいはターゲットが好む印象にデザインされているかを確認し、改善を促す。
また、類似度分析では、指定した印象語や画像に対する類似度をレーダーチャートの形で見える化し、各印象に対する分析結果がわかる。

比較におけるポジショニング分析では、消費者が商品の購入前に比較する段階において、「色」を軸にしたデザインのポジショニングを分析し、見える化する。
デザイン改善の方向性の判断材料や、提案・プレゼンのエビデンスとして利用することが可能だ。

また、「EX感性」で分析可能なデザイン要素は、全て「定量化」して見える化し、分析結果をCSVデータとして出力することができる。
分析結果と売上やクリック率などの目的変数と組み合わせることで、売れるデザインの要素を特定することが可能だ。
なお、株式会社食文化が運営する生鮮・加工品販売のECサイトに、「EX感性」を活用して認知プロセスでの注目性を分析し、タイトル文字と絵柄部分をより目立つように改善した結果、流入率が85%と約8倍に増加したという。
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