柔軟剤や芳香剤などの消費財メーカでは、多くの製品について店頭に香り見本を設置しているが、香りをテストする消費者の行動や、テストしたことによる行動変容の把握が難しく、香り見本の設置と消費者の購買行動との因果関係が見えにくいという課題がある。
また、現状の香り見本は、製品の香りを基材に付した容器が設置されている形が一般的であり、視覚と連動した店頭訴求等は行われていない。(トップ画参照)
さらに、消費者が手にとって利用するタイプが主流であるため、消費者の接触、取り扱いに起因する破損容器の交換や、メーカごとの香り見本の管理などの手間が生じているのだという。
そうした中、東芝テック株式会社とyousual株式会社は、デジタル化した香り見本とPOSデータを連携することで、香りによる消費者の行動変容を分析するソリューションの提供へ向け、実証実験を開始する。
今回発表された実証実験では、株式会社スコープが運営しているバラエティショップ「munit河原町OPA店」の店頭に、サイネージ、香料噴射器、タッチパネル、センサなどを組み合わせて香り見本をデジタル化し、足止め効果や利用率などの消費者行動データを収集する。
そして、収集した消費者行動データとPOSデータを掛け合わせ分析することで、販促効果を検証する。
将来的には、デジタル化された香り見本を、サイネージなどの視覚デバイスやカート型セルフレジやスマホ型POSレジと連携し、消費者の店頭における新たな香り体験の創出を推進していくとしている。
また、今回の内容は、2023年7月19日から21日に東京ビッグサイトで開催されるJapanマーケティングWeek夏展「広告メディアEXPO」に出展される。
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