店舗運営では、毎朝物流センタから配送される製品を仕分け、陳列棚の前までの搬送、棚に並べる、という一連の作業がある。
こうした作業の自動化へ向け、Industry Alpha株式会社は、株式会社FUJIIが開発する自律走行ロボット(AMR)に対して、上位制御システム(以下、FMS)を提供し、共同で実証実験を共同で実施する。
Industry Alphaの「FMS」は、AMRを上位制御するシステムで、様々な機器と連携可能なシステム構成を持つ。自社のAMRと海外製のAGVの一括制御を可能にし、PLC連携や工事不要な手法でのエレベータとの連携も実現している。また、配車制御や経路生成といった機能も実装可能だ。
今回両社が実施する実証実験では、FUJIがAMRの本体機体を、Industry Alphaが上位システムであるFMSを開発・実装。FUJIのAMRは、閉店後の暗い店内で、バックヤード等に準備されているカゴ車を自動で認識し潜り込み、行先を判断した上で、適切な陳列棚の前までカゴ車を自動搬送する。
その結果、人手が必要となる作業は「目的の陳列棚の近くまで運ばれたカゴ車から棚に製品を並べるだけ」となる。
また、実際の運用ではAMRは1台だけではなく、複数台で運用されることもあるため、FMSを活用してAMRの複数台制御を行うことによる店舗内物流の効率化を検証する。
現在、FUJIの主導で実際の小売店舗で実証実験を行っており、課題を抽出した後、今後の開発の糧とする計画だ。次のフェーズとしては、通路が狭い店舗での実証実験やエレベータなどの周辺機器との連携を検討しているのだという。
なお両社は、今回のオープンイノベーションの取り組みや今後の方向性に関して、「AICHI INNOVATION DAY 2024」にて紹介する予定だ。
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