三菱地所株式会社は、丸の内エリアの飲食店に対し、共同調達プラットフォーム「MEC PANTRY」の試験運用を開始する。その第一弾プロジェクトとして、三菱HCキャピタル株式会社と連携し、2024年8月6日からお米の共同調達「丸の内精米店」のサービス提供を始めた。
「MEC PANTRY」は、丸の内エリアの飲食店舗向けに構築された共同調達プラットフォームだ。400を超える三菱地所の飲食テナントが、個別に購入している食材や消費材の中から、汎用性の高い商材を「MEC PANTRY」として一括発注することができる。
なお、この「MEC PANTRY」は、三菱地所が実施している「新事業提案制度」により生まれたものだ。三菱HCキャピタルは「MEC PANTRY」において、ファイナンス面での支援に加え、三菱地所とともに、将来的な丸の内エリアの物流管理プラットフォームおよび物流網構築におけるデータ利活用や配送ロボットの活用に向けた検討も行うとしている。
今回開始された第一弾のプロジェクトは、飲食店が共通して扱うお米に着目し、精米したての白米を国際ビルの一角に新設された「丸の内精米店」から提供するというものだ。
日本各地の農家から直接仕入れたお米を受注ごとにオンデマンドで精米し、メッセンジャーサービスや配送マッチングサービス、大手配送業者と連携しながら各店舗へ配送する。なお、精米に必要な機器は、三菱地所と三菱HCキャピタルが共同で購入したものを使用する。
飲食店は、精米したてのお米を前日正午までに注文で翌日配送可能なほか、小ロットから仕入れることができる。また、無洗米や分づき米などにも対応可能とのことだ。
さらに、生産者や自治体からお米を直接仕入れて飲食店舗に卸すだけではなく、丸の内エリアのデジタルサイネージやビジョンといった広告媒体を利用し、生産者や自治体・飲食店舗のプロモーションを販売とセットで展開する計画だ。
今後は、農作物を提供する地域の自治体とも連携することで、丸の内エリアのワーカーや来街者に対して、地域の名産品、産直品のプロモーションを通じた地域振興への貢献も目指すとしている。
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