NECネッツエスアイ、複数のサービスロボット連携のための規格案を策定し実証実験を実施

経済産業省は、労働力不足の解消へ向け、2019年からロボットの社会実装を促す事業を推進しているが、同一の建物内で異なる役割を担うサービスロボットを同時に複数台稼働させるには、メーカーや機種が異なるそれぞれの制御システムを連携させる必要がある。

さらに、建物設備との連動や、建物内の構造に合わせた調整が必要となるため、導入や活用エリア拡大の妨げになっていた。

こうした中、NECネッツエスアイ株式会社は、サービスロボットの群管理に関する標準規格案を策定し、本社ビルで複数種・複数台のサービスロボットを稼働させる実証実験を、2023年9月14日から2024年3月5日まで実施した。

今回の実証実験では、本社ビルで「リソース管理サーバ」に通行状況などを集約し、複数種・複数台のロボットの群管理制御を実施した。

具体的には、メーカの違う配送・清掃・案内ロボットが、エレベータの呼び出しや乗降、順番待ち、狭路での待ち合わせ、すれ違い、セキュリティドアの通過、順番待ちなどを行った。

これにより、異なる制御システム間の連携が容易になり、複数種・複数台のロボットの群管理がスムーズに実現できる。

NECネッツエスアイ、複数のサービスロボット連携のための規格案を策定
実証実験の概要図

今後、NECネッツエスアイは、策定した標準化案の日本国内での規格化・標準化に向けて取り組む計画だ。

なお、この取り組みは経済産業省の補助事業の一環として実施したもので、本社ビルで開催される経済産業省、日本ロボット工業会主催の報告会で、成果報告を行うとしている。

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