NEDOと立命館大学、配送ロボットやドローンなどの安全運行を実現するデジタル基盤とルールの構築へ向け実証を開始

学校法人立命館(以下、立命館大学)は、NEDOの委託事業において、複数のロボットを活用し、複雑なシステム連携を行う際のデータ連携基盤の運用に係る実証を本格的に開始すると発表した。

NEDOと立命館大学は、この事業において、「複雑なシステム連携時に安全性及び信頼性を確保する仕組みに関する研究開発」というテーマに取り組んでいる。

このテーマでは、配送ロボットやドローンなどの自律移動ロボットに係る種々のシステムのように、運用者の異なる複数システムが高度に連携するシステム(System of Systems:SoS※)を形成した際に生じる事故の予見や原因特定が困難などの課題解決を目指している。

※:System of Systems:SoS:自律移動ロボットに係る種々のシステムのように、運用者の異なるさまざまなシステムが複雑に相互接続して短期間で更新されていくシステム全体のこと。

具体的には、SoS運用時のデータの収集・管理・共有が可能となるデータ連携基盤を構築するとともに、従来の一律で詳細な法規制とは異なる新たなガバナンスのあり方について検討する。

それに伴い、立命館大学は、自律移動ロボットの運用データおよびガバナンスに係るデータの収集・管理・共有のためのデータ連携基盤「アジャイル・ガバナンスプラットホーム」を研究開発している。

このプラットホームの構築により、運行中の配送ロボットやドローンなどの自律移動ロボットから取得されるセンサ情報のほか、建物側に設置されるカメラ、LiDARなどの監視センサ情報の統合管理により、事故やヒヤリハット発生時に、短時間での原因の特定と類似災害を防止するための情報共有などを実現する。

立命館大学は、2023年9月より大阪いばらきキャンパス内のコーヒーショップと連携した配送ロボットをはじめ、自律移動ロボットの運行と同プラットホームの運用を繰り返してきた。

そして今回、5月19日の「いばらき×立命館DAY」を皮切りに、キャンパス内の大学生協のショップと連携した配送ロボットや清掃・警備ロボットも追加し、複雑なシステム連携時における本プラットホーム運用の実証を本格的に開始する。

今後NEDOと立命館大学は、今回の実証を通じて、実用性および安全性の向上に資する知見を開発にフィードバックする。これにより、複数のシステムが連携した際、万が一事故が発生しても、原因究明や責任の特定を支援するプラットホームの実現を目指すとしている。

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