株式会社竹中工務店、鹿島建設株式会社、株式会社アクティオの3社は、資機材自動搬送ロボットを開発した。
今回開発された資機材自動搬送ロボットは、工事用エレベータに積み込まれた資機材を所定のフロアで荷下ろしする。建物のBIMデータから作成した自動走行用地図をもとに、フロアの所定の位置まで自律移動できることが特長だ。
前方に搭載された2D LiDARが、270度の範囲の物体を検知し、自己位置の把握に利用する。2D LiDARによって取得した点群データと、建物のBIMデータから作成した自動走行用地図をマッチングさせ、自己位置を推定しながら設定したルートを自律走行する。
搬送ルート走行時に事前取得した地図にない障害物などがあった場合には、自動で停止する。なお、人によるリモコン操作も可能だ。
また、搭載されているバーコードリーダは、搬送対象となる資機材用パレットに貼付けた2次元コードの位置を検出するために利用される。
自動搬送の仕組みは、ロボット、工事用エレベータ、竹中工務店が開発した「建設ロボットプラットフォーム(RPF)」、鹿島建設が開発した「自動搬送管理システム(JHSアプリ)」をそれぞれ連携させることで、資機材の自動搬送の仕組みを構築した。
「自動搬送管理システム」は搬送予約・調整、搬送ルートの指示および実績収集を行い、「建設ロボットプラットフォーム」は同システムから指示を受けて、各種ロボットの搬送経路をBIMデータと連動させて生成し、運行制御や状態管理を行う役割を担う。
なお3社は、2024年7月に、大阪市内の建設現場で実際に自動搬送できることを確認した。
今後は、2025年4月までに国内の建設現場において試行を重ね、実用化を図る予定だ。
さらに、建設RXコンソーシアム「資材の自動搬送システム分科会」の活動を通じて、適用現場数の拡大に向けた改良開発を進めるとしている。
なお、同ロボットが商品化した際のレンタル窓口はアクティオが担当するとのことだ。
無料メルマガ会員に登録しませんか?
IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。