高齢者人口の増加に伴い、単身高齢者も増加し続ける見通しで2040年には896万人に上るとに達すると推計されている。近年は高齢者の死後、相当期間が経過してから発見される孤独死が多発しており、深刻な社会課題となっている。
高齢化が進む中、賃貸不動産オーナーの約8割が単身高齢者の入居を敬遠しており、孤独死問題への対策は高齢者が安心できる住環境を確保するという観点においても喫緊の課題となっている。
株式会社ヤモリとMS&ADインシュアランスグループのあいおいニッセイ同和損害保険株式会社(以下、あいおいニッセイ同和損保)は、ヤモリが開発した賃貸管理クラウドソフト「管理会社のヤモリ」とモーションセンサーを搭載したIoT機器「みまもりヤモリ」を活用した賃貸入居者の孤独死防止・早期発見サービスを、不動産管理会社向けに提供を開始した。
管理会社のヤモリは、毎月の入金消し込み、月次入金明細の作成やオーナー報告などの賃貸事務業務を完結できるクラウドサービスである。基本機能は無料で、有料プランの自動消し込み機能は初期費用無料、月額5,500円(税込)で利用することができ、地域の管理会社のノンコア業務の効率化を支援している。
今回提供する同サービスは、高齢者世帯の孤独死防止・早期発見を目指して、地域の不動産賃貸管理会社と連携して、各社が管理する賃貸物件の入居者を対象に提供しているもので、みまもりヤモリを単身高齢者の住宅に設置することで、入居者の移動の有無といった生活挙動の変化から孤独死等の異常を検知する。検知したデータを管理会社のヤモリで24時間可視化し、異常が発生した場合は管理会社に通知が届き素早く安否確認を行う。
万が一事故が発生した場合は、あいおいニッセイ同和損保が提供する保険商品で、家賃減少部分や孤独死等に係る清掃費などの諸費用を補償することも可能だ。
ヤモリとあいおいニッセイ同和損保は今後、23年度で不動産管理会社100社への同サービスの販売提供を目指すとしている。
なお、同サービスの初期費用は無料、月額料金が1台当たり1,100円(税込)となっている。
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