昨今の金融業界では、制度改正や各種規制、インバウンドやデジタル領域によるサービスの追加等により、業務や手続きがますます複雑化している。複雑化する業務に対し、事務規程の改訂や手続きの見直しが発生し、営業店から本部への問い合わせも増加しており、問い合わせ対応の負担軽減は、金融機関共通の課題となっている。
これらの課題に対して、株式会社NTTデータはAIを用いたFAQシステム「CONTIMIXE AI(FAQ)(コンティミクス エーアイ)」の提供を開始した。ファーストユーザーとして、中央労働金庫に導入している。
同システムは、NTTグループのAI関連技術「corevo」を採用することで、日本語の意味を理解して検索を行う。合わせて、検索結果から追加すべき質問やほしい回答かどうかフィードバックすることで、定期的にQAデータの精度向上を実施することができる。
また、実際の利用者である金融機関へのヒアリングや実証実験を基に、利用者が「簡単に」「早く」調べられる検索画面を用意することで、利用率向上につながる。さらに、より検索されるFAQシステムにするためのQAデータの作成支援のオプションメニューも用意されている。
これにより、AIを用いない一般的なキーワード検索のFAQシステムに比べて6割以上検索ヒット率が高くなり、営業店などの問い合わせ元で、回答まで完結できるようになり、本部への問い合わせ件数削減に寄与していく。定常的に問い合わせの多い業務に対するQAに限らず、新規システム導入時などの一時的に急増する問い合わせ、定例作業や合併・統廃合時の問い合わせなどさまざまなQAの登録が可能である。
NTTデータは、同システムを2021年までに20金融機関への導入を目指している。
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