旅行業界に特化したチャットボットが、ホテルにまつわる様々な質問に回答
小泉:triplaチャットボットはどのような事ができるのでしょうか。
高橋:チャットを操作しながら説明しましょう。
triplaチャットボットは、ホテルのホームページのトップ画面右端に表示されています。この部分をクリックすると、チャットボットとやり取りを行うためのボックスが出てきます。

そして「ご質問を文章で入力してください」の部分に、ユーザーはホテルに質問したい事項を入力します。小泉さん、試しに何か質問をしてください。
小泉:朝食は付きますか。

高橋:はい、「朝食は付きますか」と入力しました。すると、朝食付きプランのご案内をチャットボットが回答します。このように質問事項を入力してチャットボットとやり取りを行います。言語については、日本語・英語・韓国語・中繁体・中簡体の5言語に対応しています。
また、ホテルによっては、チャットボットを立ち上げた段階で、予めホテル側が良く聞かれる質問事項が表示される場合があります。

高橋:AIが回答できない場合は、対応が2パターンあります。
1点目は、「申し訳ありません。回答できません」とチャットボットが答えるだけのパターン。これは、ホテルがチャットボットのやり取りのみ、サービスを導入している場合のパターンです。
2点目は、リアルオペレーターが対応するパターンです。例えば、お客様が意味不明の発言を入れると、「オペレーターに繋ぎます」とチャットに出ます。そして、弊社で待機している25名のオペレーターが5ヶ国語対応で回答します。
triplaチャットボットの回答率は92%であるため、チャットのやり取りだけで十分満足しているホテルが多いです。しかし、それでも「残りの8%にもしっかり回答したい」というホテルについては、オペレーター付きのサービスを提供して、そのホテルの顧客満足度を向上させています。
宿泊予約や飲食店予約、レンタカー予約など、旅にまつわる予約をワンストップ対応
小泉:一問一答のやり取り以外に、triplaチャットボットで出来る事はあるのでしょうか。
高橋:あります。1つは宿泊予約です。
部屋の予約については、2つのパターンがあります。1つは弊社が提供する宿泊予約エンジン「triplaホテルブッキング」に繋がるパターンです。これはチャットのメニューにある「宿泊予約」を押すと、自動的にtriplaホテルブッキングの画面に飛ぶ、というものです。triplaホテルブッキングについては、後ほど説明します。
2つ目は、チャット内で予約が出来るパターンです。この場合、メニューの「宿泊予約」を押すと、チャット内に空室検索の一覧が表示されます。そして、部屋の種類・宿泊プランを
選び、決済方法を選択することで、すべてチャット内のやり取りで部屋の予約が出来ます。

小泉:宿泊以外にも、予約できるサービスはありますか。
高橋:あります。例えばレンタカー予約です。このレンタカー予約はJR東日本レンタリースの予約システムとAPI連携をしており、チャット内で営業所・レンタルする日付・返却時間を指定して予約を行う事が出来ます。

鳥生:レンタカー以外では、レストランの予約が出来ます。
高橋:レストランの予約については、「ぐるなび」と連動しています。例えば、ホテル近くのレストランに行きたい場合、ジャンル・予算を検索して予約を行う事が出来ます。ちなみに、レストランの予約については外国語表記に変える事が出来るため、海外からの観光客も利用できます。

鳥生:これもレンタカー予約と同様に、APIによって他社の予約機能と連携しています。当初はAIチャットで予約を行っていました。しかし、AIよりAPI連携の方がコンバージョンは高いということで、このような形になりました。
業界特化型のチャットボットだから、導入の手間が極小化
小泉:triplaチャットボットについて、他社のサービスと異なる特長はありますか。
高橋:特長は2点あります。
1点目は、初期設定の手間やコストがかからないことです。
他社のチャットボットサービスではFAQの作成を導入企業側に任せてしまう場合が多いです。しかし、ホテル業界はITに対してナレッジの高い人が少ない。FAQを作るだけでも精一杯の状況です。
triplaチャットボットについては、弊社側でホテルのホームページや、既存メディアの掲載情報をチェックしてFAQを作ります。つまり、初期設定についてホテル側は何もしなくて良いのです。そして、初期費用がかからず、ランニングコストのみで導入する事が出来ます。
2点目は機械学習です。弊社のリアルオペレーターが待機している際、その裏で機械学習をさせているのです。
他社のサービスですと、ホテル側で機械学習を行います。しかし、いざ取り組むとなると、専属の人間が3,4人ほど必要になるため、ホテル側は却ってコストが増えるのです。
小泉:確かに大抵のチャットボットサービスでは、導入企業側がFAQを作ります。一方で、サービスの提供企業がFAQを作成した場合、運用していくと想定とずれたものになる場合があります。
高橋:はい、私もそう思います。しかし、triplaチャットボットはAIの回答率が92%と、他のサービスと比べて高い回答率です。
鳥生:triplaチャットボットの品質は、他のどのサービスよりも優れていると思います。その理由は、ホテル業界に特化しているサービスだからです。ホテル業界に一極集中して機械学習を行えば、あらゆるホテルで利用できるチャットボットサービスを作る事が出来ます。そのため、業界特化型というアプローチを取りました。
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1986年千葉県生まれ。出版関連会社勤務の後、フリーランスのライターを経て「IoTNEWS」編集部所属。現在、デジタルをビジネスに取り込むことで生まれる価値について研究中。IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。