生活必需品を扱うスーパーやドラッグストア等の小売店では、新型コロナウィルス感染拡大防止のために避けるべき「3密」が発生しやすい現状がある。従来、こうした店舗の混雑状況は実際に店頭へ行って確認する必要があり、店舗の大きさや立地条件によっては入店制限の実施を避けられない場合もある。
このような状況を受け、AIとIoTを活用した空席情報配信サービスを開発している株式会社バカンは、スーパーやドラッグストア等の小売業種向けに、店舗の混雑状況や待ち人数をリアルタイムに把握できるサービス「VACAN」を2020年5月1日~同7月31日の期間、無償にて提供開始した。合わせて、web上で待ち順を管理することで、来店者が店頭で行列をつくらずに入店制限が可能になるサービス「VACAN Noline」(以下、Noline)も提供される。
VACANは、店舗の情報とリアルタイムの混雑情報を表示するWebサービスである。利用者は、スーパーやドラッグストア等の混雑情報をスマートフォンなどから確認できる。混雑状況データはVACAN上だけでなく、各店のwebサイトやアプリ等にも連携して表示が可能だ(店舗が登録され次第公開予定)。
店内の混雑状況は、カメラやセンサー、web待ち列サービス、手押し式のボタンなど店舗の状況に合わせた方法で検知する。過去の傾向をもとにした混雑時間の推定などではなく、リアルタイムの混雑状況や待ち人数を配信することで、来店者の安全確保を図る。
VACANの画面表示例
Nolineは、入店に使う受付番号をスマートフォンや店頭のタブレットから発行し、順番が近くなると通知される。来店者が任意の場所で順番を待てるため、店頭に行列ができ人が密集してしまうのを防ぐ。
VACAN Noline
今後は、webマップ上でのサービス展開のほか、店舗をタップするとその店舗がどのような感染拡大防止策(ソーシャルディスタンス確保、消毒など)をしているか確認できるようになる予定としている。また、VACANの提供開始とともに加盟店の一般募集を開始しており、将来的的には小売店に限らず、飲食店等の施設にも掲載対象を広げてサービスを展開していく。
なお、5月中に申し込んだ場合、2020年7月31日までVACANを無償で利用できるほか、Nolineの初期費用(店頭での利用機器の費用等)が割引される。
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