現在、主にオフィスビルなどを中心にセキュリティゲート(フラッパーゲート)や受付対応によるアクセス制御が行われているが、このような運用においてはセキュリティや来訪/受付情報のデジタル化、効率性の面で以下のような課題があった。
- 来客が受付で会社名や氏名を手書きで記載する必要がある。
- 受付時に手書きで提出された来訪者の情報や履歴をリアルタイムでデジタル化/クラウド化できない。
- 受付対応時に、名刺などの複製可能な身分証明書で個人を認証するなど、セキュリティ面で不安がある。
株式会社フォトシンスは、キーレス社会を実現するためのアクセス認証基盤「Akerun Access Intelligence」と新サービス「Akerun来訪管理システム」に加え、三井不動産株式会社との協業を発表した。
Akerun Access Intelligenceは、ユーザーが普段使用している交通系ICカードやスマートフォン、社員証/入館証などユーザー固有の物理IDと、メールドアレスや電話番号などのデジタルIDを組み合わせた情報を「AkerunユーザーID」として登録し、様々な場面で活用することができる。
具体的には、Akerun Access Intelligenceを通じて、AkerunユーザーIDとして登録されているユーザーのメールアドレスや電話番号と紐づいたICカードに、指定された施設向けスマートロック「Akerun」へアクセス権限が付与できる。これにより、オフィス、ビル、ホテル、自宅など様々な場面でAkerunユーザーIDを活用して、Akerunが導入された場所にアクセスできる。
また、Akerun来訪管理システムでは、いつも持ち歩いている交通系ICカードなどをAkerunユーザーIDとして事前に登録することで、個人認証によるセキュリティを確保しながら、セキュリティゲートにアクセスできる。加えて、既設のセキュリティゲートに後付け可能なため、容易に導入できる。
Akerun入退室管理システムと合わせて利用することで、利用者はビルのセキュリティゲートからオフィスのエントランスまで、複数の扉に1つのICカード(1つのAkerunユーザーID)でアクセスできる利便性を享受できると同時に、ビルやオフィスの管理者は来訪者/利用者の入退室管理や来訪管理のデジタル化/クラウド化を実現する。
さらに、三井不動産との協業を通じたAkerun来訪管理システムの実証実験を実施する。
三井不動産では、フォトシンスが運営するシェアオフィス・レンタルオフィス・サービスオフィス「ワークスタイリング」で2018年からAkerun入退室管理システムを活用しているほか、自社オフィスでの入退室管理にも利用するなど様々なシーンでAkerunを導入している。そして今回、新たに東京都の日本橋室町三井タワーの新オフィスでAkerun来訪管理システムを活用した実証実験を実施している。
同実証実験では、三井不動産の新オフィスの受付とセキュリティゲートにAkerun来訪管理システムを導入しており、来訪者はAkerunユーザーIDとして登録されたICカードを利用して三井不動産の新オフィスのセキュリティゲートにアクセスできる。
これにより、来訪者は常用の交通系ICカードや社員証などのICカードを自社オフィスの入退室だけでなく、三井不動産の新オフィスのセキュリティゲートへのアクセスにも活用できるため、利便性が向上する。また、導入する三井不動産では来訪者の来訪/受付履歴をクラウド上の管理画面からリアルタイムで確認、参照できる。
解説動画
詳しい内容は、以下の動画で解説している。
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