近年、いつでもどこでも買い物できるネットショッピングの活用が広がり、さらに新型コロナウイルス感染症の拡大でソーシャルディスタンスの確保や店舗での滞在時間を短くするなど、消費者と小売業者に新たな価値観や意識の変化が生まれており、小売業者にとっては、オンラインとオフラインを融合した便利で楽しい新たな買い物体験の提供や混雑回避の対策などニューノーマルへの対応が求められている。
富士通株式会社は、スーパーマーケットやドラッグストアなどの小売業者に向けて、消費者がユニファイドコマース(※1)やフリクションレスショッピング(※2)などのオンラインとオフラインを融合した便利な買い物ができ、小売業者は業務効率化とDXを推進できる新たなソリューションとして「FUJITSU Retail Solution Brainforce(以下、Brainforce)」を提供する。
その第一弾として、スマートフォンのアプリで商品バーコードをスキャンすればレジを通さず決済できるサービス「FUJITSU Retail Solution Brainforce ウォークスルーチェックアウト(以下、Brainforce ウォークスルーチェックアウト)」、およびキャッシュレス決済に特化したサービス「FUJITSU Retail Solution Brainforce キャッシュレス決済(以下、Brainforce キャッシュレス決済)」を販売開始する。
Brainforceシリーズは、データベースや情報分析、決済などの業務アプリケーションをクラウド上に展開し、それらにアクセスするためのAPIとスマートフォンアプリで構成しており、必要な機能を短期間で構築することができる。
消費者情報や商品情報などのデータベースや情報分析、購入カートや決済などのコマース機能といった業務アプリケーションをクラウド上に展開し、それらを利用するためのAPIを提供する。必要な機能をAPIから利用でき、また機能追加する際もシステム開発せずにAPIからすぐに活用できる。購買履歴や行動などの消費者情報をネットとリアル双方を統合して蓄積し管理する。
また、新たな消費者の接点となるウォークスルー決済やキャッシュレス決済のスマートフォンアプリをカスタマイズ可能なテンプレートで提供する。テンプレートにはクラウドの各種APIを組み込んでいるため短期導入を可能にする。さらに、会員数や店舗数に応じた月額料金のため、会員を限定した試行的な運用や試験店舗から順次拡大するなど、スモールスタートで柔軟な導入が可能だ。
また、合計金額を確認しながら買い物ができるため買い過ぎを防止でき、レジに並ぶ必要がないため買い物時間の短縮などにつながり、消費者の利便性を高める。さらに、レジ対応人員を効率化しレジ台数を見直すことで、レジ運用コストや店舗スペースの削減が可能だ。なお、Brainforce キャッシュレス決済は、キャッシュレス決済機能のみを提供するサービスである。
加えて、店舗における消費者の購買履歴や行動データが収集できるため、今後はプロモーションへの活用や新たなマーケティング活動への展開に貢献する。
これらのサービスにより、消費者は店舗におけるレジ待ちから解放され、合計金額や以前の購入履歴を確認しながら買い物を楽しむことができる。小売業者は、レジ対応人員の効率化やレジ台数見直しによる運用コストと店舗スペースの削減や、より詳細な購買データの収集などが可能となる。
今後富士通は、Brainforceシリーズにおいてはネットスーパーやギフト予約販売、インストアマーケティング施策、従業員の業務支援機能などを順次商品化し提供予定である。また、店舗内外で利用できるスマートフォンアプリのテンプレートも拡充していくとしている。
なお、富士通は販売目標として、Brainforceシリーズ全体で2022年度末までに関連ビジネスを含め約200億円を目指している。
※1 ユニファイドコマース:複数のチャネルを活用するオムニチャネルにリアルタイム要素を加えたマーケティング手法。
※2 フリクションレスショッピング:操作などの手間を省き、ストレスなくできる買い物。
プレスリリース提供:富士通
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