小売業界では、消費者のライフスタイルや価値観の変化、キャッシュレスの浸透、社会課題となっている人手不足の解消や働き方改革への配慮、昨今の新型コロナウイルス禍における行動様式の変化と安全確保に向けて、リアル店舗での新たな購買体験や接客スタイルの提供を求められている。
富士通株式会社とZippinは、株式会社ローソンが2020年2月より実施しているレジなし店舗の実証実験に参画している。そしてこのほど、富士通とZippinは、Zippinが開発するレジレスソリューションの再販を開始することで合意した。
同合意に基づいて、富士通はZippinの総代理店として2021年3月までに日本市場向けにZippinのレジレスソリューションの提供を開始し、新たなマイクロマーケット(※1)向けAIスマートストアビジネスの創出を目指す。
さらに、同協業を通じて、富士通はレジレスソリューションの活用とキャッシュレス化を基軸に、マルチ生体認証(※2)による本人認証、省人化・省力化・無人化オペレーション、非接触・非対面オペレーションといった周辺機能の強化・拡充に向けて新たなソリューションを開発し、2021年9月までにSaaS型のサービスとして提供を開始する。
リアルな顧客接点が重要なファクターとなる小売企業に対して同ソリューションを提供することで、レジ待ちなし、フリクションレス(※3)、さらに財布やスマートフォンも不要な手ぶらでの購買体験による消費者の満足度向上、新しい小売業態の創出を通じたビジネス収益の改善を支援する。
両者は今後協業を強化し、日本以外の地域への展開も検討するとのことだ。
※1 マイクロマーケット:オフィスや駅構内などの狭小スペース、小商圏のこと。
※2 マルチ生体認証:手のひら静脈と顔情報のみで本人を特定し、非接触で認証できる生体認証を融合したデジタル技術。
※3 フリクションレス:サービス提供者にとって機会損失となる顧客の手間(摩擦)を排除し、ストレスなく、利便性の高いサービスを提供すること。
プレスリリース提供:富士通
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