株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)は、AIを活用して電話応対業務を自動化するソリューション「AI電話サービス」を法人客向けに提供を開始した。
同ソリューションは、ドコモのAI対話技術と、アマゾン ウェブサービス(AWS)が提供するクラウド上にコールセンターを構築できるサービス「Amazon Connect」を組み合わせて開発した「AIによる電話応対技術」により、これまで人が行ってきた電話応対業務をAIが代行し自動化するソリューションである。
また、RPA(※)ツールと連結させることで、パソコン操作を含めた電話応対業務を一貫してAIが代行することも可能であるほか、既存のシステム側での開発が不要で、スピーディーな導入も可能だ。
さらに、受電ではサービス申込みや変更の受付、予約の受付、社内お問い合わせ対応、架電では支払いや予約のリマインド、商品・サービス説明、高齢者の見守りなど、様々な用途で活用できる。
同ソリューションの利用シーンは以下の通り。
- みまもり電話(RPA連携)
- 交通サービスの予約受付(RPA連携)
- サービス申込み・変更などの受付(「Salesforce」との連携)
- 営業支援(「MiiTel」との連携)
- リモート接客(「RURA」との連携)
- オンライン面接(「インタビューメーカー」との連携)
同ソリューションが高齢者に電話をかけ、安否や体調を確認して記録する。さらに、会話の内容に応じて家族や地域は支援機関へ情報連携する。
同ソリューションがオペレーターに代わって地域の交通サービスの予約を24時間365日受け付けます。
株式会社セールスフォース・ドットコムが提供するCRMプラットフォーム「Salesforce」と連携することで、同ソリューションで受け付けた内容を、自動でCRM(顧客情報管理システム)に登録する。
株式会社RevCommが提供する、通話内容をAI解析するクラウドIP電話「MiiTel」と連携し、営業担当者が電話に出られない場合の自動応答として同ソリューションを利用できる。対話内容をSlackなどに連携することも可能だ。
タイムリープ株式会社が提供するリモート接客サービス「RURA」と連携することで、スタッフによるリモート接客・電話応対に加え、スタッフが応対中の場合には同ソリューションによる自動応対が可能となる。
株式会社スタジアムが提供するWeb面接システム「インタビューメーカー」と連携し、面接開始までに発生する応募者からの問い合わせに自動で対応する。これにより、問い合わせが急増する就職活動シーズンも、スタッフの増員を抑えられる。
予約や問い合わせ、会社の代表電話など従来の電話応対をAIが代行することで、電話業務の効率化による生産性の向上に加え、新型コロナウイルス感染拡大防止の対策として応対スタッフの出社制限などを行う場合にも、自動応答の手段として活用することができる。また、クラウドを利用するため、コールセンターを持つ企業はもちろん、コールセンターを持たない自治体や小売店・飲食店などでも利用が可能で、高齢者の見守りにも活用できる。
なお、同ソリューションの利用料金として初期費用100万円と、席数(最大同時接続数)に応じた月額料金(10万円~)がかかる。オプションとして席数の追加や有償サポートも可能とのことだ。加えて、企業の利用用途に応じたシナリオ作成料がかかる。
※ RPA:Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)の略で、デスクワーク(主に定型作業)をルールエンジンやAIなどの技術を備えたソフトウェアのロボットが代行・自動化する概念。
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