これまで、店舗の来客数予測の多くは、属人的な勘や経験によって行われてきた。しかし、社会情勢の大きな変化やそれに伴う消費者行動の変容には対応しづらい上に、周辺環境や客層といった特性の異なる店舗には当てはまらないなど、勘や経験の通用しない時代を迎えている。
このような難局からの脱却を目指す手法のひとつが、データ活用である。データを使って店舗ごとに予測した来客数や客層に合わせ、商品発注量の調整や陳列タイミングなどで的確な意思決定を行い、売り上げの最大化を図る。
ところが、蓄積されたデータの分析が不十分だったり、データの構造がバラバラで分析に活かせなかったり、データサイエンティストが不足していたりすると、高精度の予測モデルを作成することができない。
株式会社DATAFLUCTと東芝デジタルソリューションズ株式会社(以下、TDSL)は、店舗単位の来客数予測を最適化する機械学習ソリューションを発表した。また、同ソリューションのリリースに伴い、PoC(proof of concept:概念検証)に適用した結果をまとめたホワイトペーパー「店舗単位の来客数予測を最適化する最新機械学習アプローチ」を作成した。
同ソリューションは、DATAFLUCTが持つ専門家なしで機械学習を実現する「DATAFLUCT cloud terminal.」と、TDSLが持つリアルタイム分析可能なクラウドデータ基盤「GridDB Cloud」を連携させることで実現した。
DATAFLUCT cloud terminal.は、AWS、Azure、GCPのマルチクラウド環境に自社データをアップロードすると、容易かつスピーディーにAutoML(自動化された機械学習)でモデルの構築およびデータ分析ができる機械学習プラットフォームサービスである。AutoMLにかかる時間を短縮できるほか、機械学習や深層学習の知識の少ないユーザーでも機械学習モデルを作成できる。
GridDBは、産業や社会を支える多種多様なシステムを構築・運用してきた知見・実績を基に、TDSLが開発したスケールアウト型データベースである。また、GridDB CloudはGridDBをパブリッククラウド上のマネージドサービスとして提供するクラウドデータ基盤である。クラウドネイティブなアプリケーションとの連携を促進する。
同ソリューションにより、従来は専門家や複雑なデータ基盤なしでは実現が難しかった店舗ごとの来客数予測を、容易に短時間で行うことが可能になる。
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