新型コロナウイルス感染症への感染拡大予防策としてこまめな換気が推奨されており、換気を行う判断基準の1つであるCO2濃度の見える化に対するニーズが高まっている。CO2濃度に基づいた換気が推奨される一方で、窓の開閉や換気・空調設備の操作を手動で行う回数が増えており、換気回数が増えることで、空調負荷の増大やそれに伴う電気使用量(消費電力量)の増加につながるといった課題がある。
日立グローバルライフソリューションズ株式会社は、室内の空気質を見える化し、CO2濃度に応じて換気・空調設備を連動制御する「exiida空気質管理サポート」を開発し、2021年8月27日から提供を開始する。
同サービスは、各室内エリア(以下、区画)に設置する環境センサーにより、4つの空気質(温度・湿度・CO2濃度・PM2.5)の状態を計測し、データ化する。計測されたデータは、区画内だけでなく外出先や遠隔地からでもタブレットやスマートフォンなどで専用のWebサイトにアクセスすることによって閲覧可能となり、いつでも空気質の状態を見える化することができる。
なお、環境センサーや区画内に設置する構成機器の一部に無線通信(Bluetooth)を採用しており、電源以外の配線を極力なくすことで工事期間の短縮が図れる。
また、環境センサーにより計測される区画内のCO2濃度が一定値を超えると、システムの接続対象となる換気・空調設備との連動制御によって、自動的に風量を強設定に切り換えたり、設備を運転させることができる。一方、CO2濃度が一定値を下回った際には、風量を元の設定に切り換えたり、設備の運転を停止させる等が可能だ。
さらに、専用のWebサイトの管理画面にて、手動制御により、区画ごとに換気・空調設備の運転や風量の切り換えを行うことも可能だ。使用する区画の空気質をあらかじめ改善しておきたい場合などに離れた場所からでも操作できる。
そのほか、区画内のニオイが気になる場合にはオゾン消臭器を設置し、あらかじめスケジュール設定された時間帯に運転することで、ニオイの低減を図ることができる。オゾン消臭器は、同社指定品のマクセル株式会社製「業務用オゾン除菌消臭器」(型式:MXAP-AE400)を使用する。
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