新型コロナウイルス感染症が続く中、メーカーの新製品プロモーションが難しくなっている。これは、コロナ禍で消費者の店頭滞在時間は減少傾向が続いていること、またコロナ禍で利用が拡大しているECについても、2020年時点での物販のEC化は8.08%に過ぎないからである。
商品を直接手に取って確認できる点でも、「目的買い」商品以外の「ついで買い」ではリアル店舗の果たす役割は大きく、コロナ禍のリアル店舗においては、初見でパッと目を引き足を止めたくなる店頭POPクリエイティブ(制作物のデザインやコンテンツ)の重要性がますます高まっている。
しかし、POPはこれまで担当者の経験則などから感覚的に制作されたまま効果検証も行われないことが多く、さらに、小売の人手不足や業務過多から、そもそも店頭設置率が20%程度に留まるケースもあり、課題となっていた。
株式会社Qoilは、株式会社電通サイエンスジャム、株式会社ドゥ・ハウス、株式会社Flow Solutions(以下、FLOW)の協力のもと、脳波計測に基づく「足を止める」POP制作から店頭設置代行、店頭データに基づく効果検証までをワンストップで提供する「ニューロクリエイティブ&店頭最適化パック」の提供を開した。
同パックは、脳波計測に基づく足を止めるPOP制作から、ラウンダー(※)による店頭設置代行、店頭IoTカメラのデータに基づく効果検証までをワンストップで提供する。
脳波計測での科学的なクリエイティブ検証には、電通サイエンスジャムの「ニューロアナリティクスソリューション」を活用している。また、ドゥ・ハウスとのパートナーシップによる設置代行では、ラウンダーを全国へ派遣の上各個店を巡回し、POPの設置やメンテナンス作業の代行サービスと、設置状況などのレポート提出を行う。設置後はFlowで計測したPOP前の立ち止まり検知データに基づき、効果検証(3カ月間分)が可能だ。
店頭データ取得においてはプライバシーに配慮した画像認識技術を用いており、POP前で立ち止まった人数・性別・年齢層・立ち止まり時間などのデータの蓄積と効果検証を繰り返していくことで、より精度の高いPOP制作が可能になる。
※ ラウンダー:メーカー営業担当が補いきれない店舗・企業を巡回してフォローを行うスタッフのこと。
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