株式会社マクニカは、オフィス内の運用改善、施設全体の電気代削減などを支援する「次世代型スマートオフィスソリューション」を開発した。また、「次世代型スマートオフィスソリューション」をインフィニオン テクノロジーズの日本法人である、インフィニオンテクノロジーズジャパン株式会社の本社に導入することを発表した。
「次世代型スマートオフィスソリューション」は、各種センサを施設内に設置し、個人を特定しない方法によりデータを取得・解析することで、オフィス内での人の出入りや移動の可視化を行い、デスクや設備の利用状況をモニタリングし、効率の良い設備配置や電力利用スケジュール構築を支援する。
例えば、CO2センサ・温湿度センサから取得した環境データや解析結果を利用して、空調の温度設定や換気システムの制御を行ったり、CO2センサ・人感センサから取得したCO2濃度・着席判断データをヒートマップ表示にしたりすることで、分散計画を立てることなどが可能となる。
電力においては、スマートメータから電力使用量を取得し、太陽光発電・蓄電池・EV充電システムなども含め、総合的に施設全体の電力を管理することで、電力使用量の多い日中を避け、終業後から翌日の始業時間までにEV車の充電を完了するよう設定するなど、エネルギー消費のピークカットや効果的な電力利用スケジュールを組むことが可能だ。
導入の際には、規模や予算に応じた提供を行っており、ワンフロアなどのスモールスタート導入からはじめ、必要に応じて1棟、複数拠点などに拡張することもできる。
なお、「次世代型スマートオフィスソリューション」は、マクニカにて取り扱っているCleanwatts社製のエネルギーマネジメントシステムと、ドイツの大手半導体サプライヤのインフィニオン テクノロジーズ社製のテクノロジーを使用した、半導体製品が搭載されたセンサターミナルと、IoTを組み合わせることにより実現している。
マクニカで開発されたセンサターミナルの特徴は、CO2、気圧、温湿度センサーによる空気質情報に加え、60GHzレーダによる人感センサを搭載しており、静止している人からエリア内で動いている人まで検出を可能にしている。Wi-Fi 通信を経由し、これらのセンサで取得したデータをエネルギーマネジメントシステム「Kisense(キーセンス)」で管理を行う。

今後マクニカは、「次世代型スマートオフィスソリューション」に、照度センサ・tVOCセンサなどの新たなセンサ導入や、入退室管理システムなどとシステム連携を行う予定だ。
なお、2022年10月18日開催の「日独オクトーバー技術交流会 2022 IoT/ICT イノベーションデー」のマクニカブースにて、「次世代型スマートオフィスソリューション」の展示および説明が行われる。
無料メルマガ会員に登録しませんか?

IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。