パナソニックグループは、令和2年度、令和3年度の「革新的ロボット研究開発等基盤構築事業」にも受託企業の下でロボットを開発するメーカーとして参画し、多様なロボットが様々なエレベーターに搭乗できるようにするための通信仕様や運用方法等についての研究開発、さらに施設内でのセキュリティドアやフラッパーゲートと連動したフロア内の安全な移動の研究開発を行っている。
このほどパナソニック ホールディングス株式会社(以下、PHD)は、経済産業省補助事業「令和4年度革新的ロボット研究開発等基盤構築事業」において「複数ロボットの群管理制御の標準化」を受託し、用途の異なるロボットの複数同時運用を可能とするための今後の標準化に向けた研究開発をパナソニック 東京汐留ビルで実施した。
同実証では、自動搬送ロボット「ハコボ」とロボット掃除機(実証モデル)を用いて、確実に複数台を制御する方式として、配送ロボットの優先度を高めてロボット掃除機が退避して運用することで、課題を抽出した。
ハコボは、オペレーターからの指示で、別の階のオフィスフロアまで配送する。クラウドシステムとの連携で自動的にエレベーターに搭乗、経路上に他のロボットがいる場合は走行経路を確保後に走行し、さらにセキュリティドアを通過し、オフィスフロアまでの自律移動での配送を実現する。周囲環境のセンシングにより人や障害物を認識し、必要に応じて減速、停止することで安全にビル内を自動で走行する。
ロボット掃除機は、クラウドシステムと連携し、清掃中に配送ロボットが近づき通過する際は退避し、配送ロボット通過後に清掃を再開し、ロボットの運用を継続する。LiDARを搭載し、共用部(エレベータホールや通路)の掃除環境を自動で認識する。
同実証を通して、少子高齢化における労働力不足の解決、施設内での効率的なロボット運用の実現、そして将来のロボットの社会実装の加速に向け、施設内で配送ロボットやロボット掃除機など多くのロボットが活躍できるロボットフレンドリーな環境の構築を目指す。
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