株式会社日建設計、エクシオグループ株式会社、株式会社WHERE、オムロン株式会社、神田通信機株式会社、X1Studio株式会社はこれまで、オフィスにおけるクラウドプラットフォームを活用したセンサ・設備制御ネットワークシステムの構築に取り組んできた。
具体的には、まずサーモパイル型人感センサやスマホ等の位置情報と連携して、脱炭素に寄与する照明制御を実現した。
従来の照明制御技術の課題は、焦電型赤外線センサーが人の位置を正確に把握出来ないことと、動きのない人を検知できないことにあった。
そこで、温度に基づいて、900*900mm単位で人体検知が可能なサーモパイル型人感センサを利用して、在不在と通過を判断する照明制御を行っている。
また、次のステップでは、空調との連携に取り組んだ。従来の照明・空調制御は滞在人数によらず、一様で快適な環境を提供していたが、スマホの位置情報に基づいて、無人の空間は照明・空調を停止し、人数の少ない空間は照明・空調の設定を緩和する制御を実現している。
そして本日、上記6社に株式会社内田洋行を加えた7社が、人の位置情報の可視化及び照明の表示と制御が可能な統合UIアプリケーションを、日建設計の実証オフィスに実装し、2023年12月20日より検証を開始することを発表した。
今回は、位置情報の可視化と照明の表示・制御を、一つのスマートフォンアプリケーションで行える仕組みを構築すると共に、位置情報に基づいて、アプリで操作を行うユーザが居るエリア内のみ制御可能な機能を付加した。
さらに、照明の制御はエリア毎に明るさや色温度の調整、シーンの選択など細やかな設定が可能だ。
今回の検証により、空調の表示と制御も一つのスマートフォンアプリで実現できる可能性が確認された。
また、空調・照明の停止や緩和を行ったことを、環境行動アプリAsappで評価したり、停止や緩和などの環境行動をAsappからユーザへ促したりすることへも、展開可能であることが分かった。
今後は、脱炭素社会や働き方改革への対応に加え、より広範囲な建築設備(防犯・防災・日射遮蔽・映像音響)との連携の強化や、建築物のデータベース「BIM(Building Information Model)」との接続、AIのさらなる活用などによる協創拡大を目指していくとしている。
また、すでに日建設計が2023年3月1日に発表している環境行動アプリ「Asapp」との連携を通じて、設備制御によるCO2削減量の可視化や、削減量に応じたポイント付与などを実施する予定だ。
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