株式会社ジンズホールディングス(以下、JINS)は、神田の新社屋に、イタリア生まれの植物ろ過システム「Fabbrica dell’Aria」(以下、ファブリカ デラリア)を導入した。
「ファブリカ デラリア」は、室内の空気を清浄化する目的で開発された、完全自動化の植物ろ過システムだ。各設備には環境データと汚染物質の除去効率をリアルタイムで可視化するセンサが装備されているため、常に空気環境の品質を把握することが可能だ。

フィレンツェ大学教授のステファノ・マンクーゾ氏率いる国際植物神経生物学研究所(LINV)での実証結果を基に、デザイナーと植物学者からなるシンクタンクPNAT(ピナット)により実用化された。
「ファブリカ デラリア」は、厳選された植物をガラスケースに収められ、室内の汚染された空気をフィルターに通すことで空気を清浄化する。この過程で汚染物質は根と葉で分解、吸収される。約8.22㎡の植物プールと約4㎡のガラスケース2パーツで構成されている。91鉢もの多彩な熱帯植物が、土ではなく軽石や純粋ゼオライト、活性炭の混合物に植えられている。

先進国では、人々が1日平均22時間を建物の中で過ごすとされ、PNATによれば、大気汚染は屋外だけでなく室内でも深刻な問題であるのだという。欧州ではすでに多くの公園や店舗に導入されており、2015年には国連およびCNR(Centro Nazionale di Ricerca)の「アグリビジネスのための革新的なアイデアと技術賞」を受賞するなど、注目を集めている。
マンクーゾ教授は「ファブリカ デラリアは室内環境の空気を浄化する全く新しい装置だ。電気や技術的な装置を一切使わず、植物の能力だけに依存している。我々はこのファブリカ デラリアにとても誇りを持っている」と語った。
また、PNATのクリスティアーナ・ファヴレット氏は「我々は生活のほとんどをオフィス、店舗、学校などの働くスペースで過ごす。空気の質が重要であることはもちろん、植物を取り入れることで空間の認識すら変わる。ファブリカ デラリアはその両方を可能にするユニークな存在だ」と述べた。
無料メルマガ会員に登録しませんか?

IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。