既存の製品をIoT化することで付加価値を生む試みが様々な企業で行われている。KDDIでも例外ではなく様々なソリューションの発表を行っている、今回発表されたのは同社のKDDI IoTクラウドの新ソリューションだ。
KDDIはデータの取得からクラウドへのデータの送信、そのデータの活用までを1つにまとめた、オフィス運用効率化のための空室管理・節水管理を行うトイレソリューションを2017年3月より提供を開始すると発表した。
「空室管理」は1個室480円/月、男子トイレ、女子トイレなどの一区画で4,600円/月
「節水管理」では2,300~6,000円/月を予定しており、設置作業費用の負担はあるが、センサーによるデータ取得から通信、データの可視化、利用までをパッケージにしての提供となる。
トイレ空室管理

本ソリューションの一つである空室管理は、ドアにマグネットセンサーを設置することでオフィスのトイレの使用状況を管理できるようにするものだ。センサーからの情報はBLEを使用し一度ゲートウェイに集約し、そこからセルラー回線であるLTEを利用してクラウドまで上げることを予定している。スマートフォンなどで利用状況を確認や長時間の利用の際のアラーム機能などもあり次のような導入メリットがある。
トイレの待ち時間削減
トイレの使用状況をリアルタイムで確認することができるため、トイレの待ち時間の削減や、空いている階のトイレを利用を促すことができる
長時間利用の抑制と異常事態の察知
10分以上トイレの開閉が無ければ管理者にアラームが届くといった設定ができるため、トイレの長時間利用や、急病者が出た場合にいち早く感知することができる。
トイレ節水管理

個室内に設置した人感センサーと水量の管理が可能なバルブを使うことで利用者の個室内滞在時間に応じて適切な流水量を判断する。また、使用水量などのデータをZigbeeでゲートウェイに集約ししそこからクラウドへLTE回線で送信し、分析、管理を行うことができる。
水道料金削減
適切な水量で流してくれることから、水道代金が節約できる、同ソリューションを先行導入している企業では620万円/月だった水道料金が140万円/月と77.5%の削減に成功している。
清掃頻度の適正化
各個室の使用水量を把握できるため、トイレのメンテナンスのタイミング、清掃の頻度をデータに基づいて決定することができるようになる。
【関連リンク】
・ケイディーディーアイ(KDDI)
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コンサルタント兼IoT/AIライター 人工知能エンジン事業の業務支援に従事するかたわら
一見わかりにくいAIの仕組みをわかりやすく説明するため研究中