NTTデータとゼンリン他が大丸有エリアのデジタルマップを拡充、バリアフリーや災害避難経路などを表示

大丸有スマートシティ推進コンソーシアム(千代田区・東京都・大丸有まちづくり協議会)は、2020年3月に策定した 「大丸有スマートシティビジョン・実行計画」に続き、「大丸有スマートシティ実行計画 詳細版ver2.0」を2022年5月に策定した。

同地区では、大丸有地区のまちづくりガイドラインに示された「まちづくりの目標像」を実現するために、ビジョンオリエンテッドのスマートシティ化を掲げている。スマートフォンやPCを通じた価値創造や行動変容(都市機能のアップデート)と、リアル空間の新技術活用による景色や体験のブラッシュアップ(都市空間のリデザイン)を推進している。

このほど、大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり3団体の一般社団法人 大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり協議会と株式会社NTTデータ、および株式会社ゼンリンは、国土交通省による「スマートシティ実装化支援事業」の一環として進める「大丸有デジタルツイン活用実証事業」において、マップ上でエリアのイベント情報やモビリティ情報を一括して提供するアプリ「Oh MY Map!」に実装する情報を拡充し、スムーズ地下・防災バージョンの提供を開始した。

Oh MY Map!は、大丸有スマートシティの取り組みとして、大丸有(大手町・丸の内・有楽町)エリアデータを取得・管理・連携する基盤システム「大丸有版都市OS」に、デジタルツイン機能として位置情報サービス基盤の機能を拡張することで、エリア固有の特徴的な情報(エリア固有POI)とゼンリン地図データを連携・統合し、一元的な表示を実現する。2021年12月にイベント情報とモビリティ情報を確認できるマップとして公開している。

今回のアップデートでは、新たに「移動回遊のバリアフリー」「地下」「防災」の3要素が加わる。

  • 移動回遊のバリアフリー
  • 大丸有エリアを移動する人々のうち、約1%の方が移動困難な状態と想定され、さらにベビーカー等により段差や傾斜に注意が必要な人がいる。このような人々の移動や回遊を支援するべく、東京都オープンデータを活用しバリアフリー法第17条に基づく認定を取得した建築物を表示し、写真で段差がある場所等の情報を確認できるようにする。

    また、株式会社バカンのセンサーを新規に丸ビル・新丸ビル・丸の内オアゾに設置し、エリア内既設センサーとあわせて5箇所の地下1階「身障者用トイレの満空情報」をリアルタイムに表示する。その他、Wi-Fiや授乳室等の便利な情報についても表示する。

  • 地下
  • 大丸有エリアの地下マップについて、ゼンリンのデータを活用しながらエリア全体をデジタルマップとして拡張させ公開する。これまでもチラシやPDFを通じた地図情報の提供は行われていたが、空間位置情報がなく「現在位置」とあわせて確認することや、マップの拡大や縮小を手軽に行うことはできなかった。

    今回の地下を含むバージョンでは、雨の日でも濡れないルートをマップ上で認識できる。また、地下から地上への出口(特に移動回遊のバリアフリーの観点で、地上にあがるエレベーター)を視覚的に強調し、出入り口が直感的にわかる工夫をするなど、空間位置情報を最適な形で提供する。エリア内に多数ある駅改札や地下街へのアクセスも容易になる。

  • 防災
  • 地下を含む大丸有エリアのデジタルマップによって、地下と地上の移動が分かりやすくなり、災害避難時の参考情報として活用できる。また、災害時退避場所などの情報を表示し、東京駅前ライブカメラの映像を確認できる機能なども備わっている。今後は、官民連携で実証実験している「災害ダッシュボード」(災害対策機関での情報共有や帰宅困難者向けの情報ハブ機能)との連携により、リアルタイムな災害時情報提供へのアクセスポイントとしての活用も予定している。

NTTデータとゼンリン他が大丸有エリアのデジタルマップを拡充、バリアフリーや災害避難経路などを表示
アプリ画面イメージ
NTTデータとゼンリン他が大丸有エリアのデジタルマップを拡充、バリアフリーや災害避難経路などを表示
システム全体図
同アプリは今後、2022年12月にむけてマップ機能の更なる拡充・バージョンアップを行う予定としている。

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