株式会社高見沢サイバネティックスとパナソニック コネクト株式会社は、大阪市高速電気軌道株式会社(以下、Osaka Metro)が大阪をより便利で快適なまちにしていく都市型MaaS構想「e METRO」の取り組みの一環として、2019年より「顔認証を用いた次世代改札機」の実証実験に参加している。大国町駅をはじめとする一部の駅で、Osaka Metro社員や車いすを使用の利用客に向けた実証実験を継続し、実験中に得たデータや知見をもとに改良を重ねてきた。
このほど両社は、ウォークスルー型の顔認証改札機を開発し、Osaka Metroが2024年度末までに全駅に導入する予定であることを発表した。なお、2025年に開催される2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の実施に間に合う形で導入が進む予定としている。
同製品は、パナソニック コネクトの顔認証技術と、高見沢サイバネティックスが開発した近未来を意識した機能とデザインの改札機を組み合わせて開発された。利用者は、事前にOsaka MetroのMaaSアプリ「e METROアプリ」を通じて本人の顔画像を登録し、使用する乗車券と本人の情報を紐づけておくことにより、カード等の媒体を要することなく、スムーズに改札を通過することができる。
改札機の機能としては、改札通過時に顔照合で利用者及び乗車券情報の特定を行い、上位サーバに乗車券と処理機器の情報を伝送することにより、利用者が所有する通行権利を判定・応答する。また、入場側・出場側のデザインを非対称とすることにより、利用者を「迎え入れる」「送り出す」というおもてなしをイメージした演出を施した。
さらに、顔認証の精度を上げるため照明の付いたアーチを設けるとともに、扉部分には透明なクリスタル調の素材を用い、通路案内を行うイルミネーションを採用するなど、機能だけでなくデザインも近未来を意識した作りとなっている。
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