日本は多災害国として知られており、適切な防災対策は私たちの生活にとって極めて重要である。近年、台風や豪雨などの自然災害の頻発と激甚化に加え、新型コロナウイルス感染症や大規模停電など、多種多様な災害が我々の安全を脅かしている。
そんな中、防災対策を行う自治体やインフラ事業者の現場では、報告や被災状況調査などの場面で非デジタル手段もまだ多く利用されており、災害時の情報伝達の遅れや二次災害の発生を阻止するために、情報共有のデジタル化が求められている。
株式会社バカンと株式会社NTTデータは、NTTデータが開発する、災害の予防、事前対策のフェーズから初動対応、応急対応、復旧復興対応の様々な場面で活用できるコンテンツを準備した防災サービス「D-Resilio連携基盤」と、バカンが提供するマップ型混雑情報配信サービス「VACAN Maps」の避難所の混雑データを6月末日より連携することを発表した。
D-Resilioは、災害対策業務で必要な情報収集~意思決定~応急対応の各フェーズにAIや衛星・ドローン等のNTTデータの持つデジタル技術を適用している。さらに、災害の広域化・複合化対策で必要となる自治体や医療機関、保健所などの関係機関とリアルタイムな情報連携を実現する。
一方のVACAN Mapsは、バカンが提供するリアルタイム空き情報配信プラットフォーム「VACAN」の一機能である。マップ上で近くの施設等の空き・混雑状況を一覧でき、観光地や商業施設、投票所などの領域で活用されている。
同連携により、VACANが提供する管理画面上で避難所ごとの現在の混雑状況などを入力することで、自動的にLアラートのデータと統合され、Web上などから混雑状況や災害種別、避難世帯数など両サービスの情報を統合した結果を確認できるようになる。
これにより、市区町村、都道府県からのLアラート向けの情報更新と、各避難所のリアルタイムの混雑状況を同一ツール上で行うことができ、現場の負荷軽減及び情報のリアルタイム性の担保を同時に実現する。また、避難所の情報提供を効率化し、適切な避難行動の促進を実現するとともに、自治体も必要な支援をより効率的に提供することが可能となり、災害発生時に避難者がより安全に避難しやすい状況を作り出す。
無料メルマガ会員に登録しませんか?
IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。