丸紅株式会社と富山地方鉄道株式会社は、富山地鉄が運行する黒部市内路線バスの生地循環線において、顔認証技術とアプリ型プリペイドカードを連携させた顔認証決済の実証実験を、2023年6月1日より開始した。
今回の実証では、富山地鉄が運行する路線バスの定額運賃区間にて、事前に顔登録をした利用者の顔を判別・認証し、その後、自動で個人のアプリ型プリペイドカードから引き落としを行う形で、決済との連携が正常に動作することを確認する。
顔認証決済は、丸紅ネットワークソリューションズが開発した「顔認証決済のプラットフォーム」に、株式会社R.D.Worksが開発した顔認証技術、株式会社アプラスが開発した決済機能をAPIで連携して構築している。

また、決済においては、重複決済防止の仕組みを取り入れ、万が一利用者が想定していない決済が発生した場合は、丸紅ネットワークソリューションズのコールセンタに問い合わせできる仕組みを導入している。
利用者は、事前にアプリ型プリペイドカードのダウンロード・インストール・登録・チャージを行うことで顔認証決済が利用できる。
実際の乗車時には、顔を認証するために車両に取り付けられているタブレット端末をのぞき込むことで、運賃の精算が可能だ。
両社は、実証実験の成果を踏まえて、公共交通機関や利用者の手ぶらニーズが高い分野において、顔認証決済の早期事業化を目指すとしている。
また、丸紅は、信州大学、富山大学、金沢大学が3大学協働で取り組むプログラムである「ENGINE」と連携し、「地域における交通課題」をテーマに、顔認証技術の実体験や、デジタル技術を活用したワークショップを開催するなど、産学連携の取り組みも実施する。
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