LocationMind株式会社は、GPSデータに基づく人流データをCSV形式で提供する「xPop for Professional Data」を開始した。
そして、同サービスの第1弾として、道路リンク単位でGPSデータを集計し、店舗前の人流がどのように増減しているか、を鳥瞰できる「xPop 店舗前人流データ」を、2023年6月13日から販売を開始した。
従来、GPSデータでの人流分析では、空間を縦横500メートル、もしくは250メートルなどのメッシュ単位に分解して集計することが一般的であった。
LocationMindでは、これらのGPSデータに機械学習アルゴリズムを適用し、独自に日本全国の鉄道ネットワークのデータ整備を行った上で、交通モード判定を行い、「徒歩」「鉄道」「クルマ」による移動を判別している。
さらに、このデータを道路や鉄道ネットワークにあわせてマップマッチングを行い、これらのネットワーク単位での推定通行量を分析している。
なおマップマッチングとは、位置情報を正確に地図上の道路や鉄道ネットワーク上に補正し、それらを連続する線形のデータに補完することだ。
これにより、メッシュ単位のデータでは精度が低かった店舗前の人流を、より精度高く推定できるようになった。
今回発表された「xPop for Professional Data」は、LocationMindのGPS位置情報解析手法を活用し、特定の人流解析業務向けに予めデータを加工した集計済データを、CSV形式のデータとして提供するサービスだ。
また、「xPop 店舗前人流データ」サービスは、月次延べ通行量と月次ユニーク通行量を提供する。なお、月次ユニーク通行量は、1ヶ月、平休日単位で、同一人物が店舗前をx回通行したと見なされる場合、延べ数ではx回、ユニーク数では1とカウントする。
区間は、月次延べ通行量と月次ユニーク通行量どちらも、「店舗が面する道路の交差点から交差点の間」だ。
プランは提供から1年間活用できる「データ更新なしプラン」と、最低契約期間1年のサブスクリプションタイプの「データ更新ありプラン」が提供される。
加えて、店舗の緯度経度情報のリストを提出することで、自社の店舗以外にも、競合企業の店舗や、将来の店舗進出候補地、他にベンチマーク対象となる施設などの集計も可能だ。
なお、「LocationMind xPop」データは、NTTドコモが提供するアプリケーションの利用者より、許諾を得た上で送信される携帯電話の位置情報を、NTTドコモが加工を行ったデータだ。位置情報は最短5分毎に測位されるGPSデータ(緯度経度情報)であり、個人を特定する情報は含まれていない。
利用ユースケースは、店舗カバレッジの有効性を検証したいリテール企業や、土地の売買や物件の賃料設定の根拠材料を探している不動産関連企業、これら企業にコンサルティングサービスを提供しているプロフェッショナル・ファームなどが挙げられている。
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