フューチャーアーキテクト株式会社と日本瓦斯株式会社(以下、ニチガス)は、ニチガスのプラットフォームビジネスの強化を目的に構築した、新たな保安システム「スマート保安プラットフォーム」を、2023年12月より本格稼働していることを発表した。
ニチガスは、人手不足や原材料価格の高騰、脱炭素化などのエネルギー業界全体での課題解決と成長力増大に向け、他社とインフラを共有する「エネルギープラットフォーム事業」を展開している。
今回のプロジェクトでは、保安システムを新たに「スマート保安プラットフォーム」としてマイクロサービス化し、他の事業者に提供できる仕組みを整えた。これにより、ガス事業者が法律で義務付けられている保安点検業務の効率化を図る。
「スマート保安プラットフォーム」は、需要家とのアポイント取得から点検員の訪問スケジューリング、当日の点検実施まで総合的に保安点検業務をサポートするものだ。
これには、点検のスケジューリング状況などを把握する「管理画面」(トップ画)や、点検員が利用するスマートフォン用の「点検アプリケーション」が含まれている。なお、「点検アプリケーション」の画面は、点検員へヒアリングを行い、入力項目やメニューの表示方法などを精査することで点検時間の短縮を図ったのだという。
「スマート保安プラットフォーム」は、LPガス事業者、都市ガス事業者を問わず利用可能で、法改正等で点検項目の変更が生じた場合は設定変更することで対応する。
また、点検員が現地を訪問することなく遠隔で点検できる「リモート保安」もスタート。ニチガスで導入を進めているIoTデバイス「スペース蛍」から送られるガスメータの情報をもとに、ガス供給状況を判定することで、都市ガスでは漏洩検査を省略する。
訪問が必要な場合でも、フューチャーアーキテクトが独自開発した最適化エンジンによって、点検員が効率的に需要家を訪問するためのルートや時間帯を自動でスケジューリングできるようにしている。
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