イオン・東北大学・九州大学他、生成AIとメタバース活用したデジタル避難訓練を実施

国立大学法人東北大学、国立大学法人九州大学、イオン株式会社、イオンモール株式会社、いわき市は協力し、デジタル技術を活用した津波避難訓練を、イオンモールいわき小名浜とその周辺地域で2024年3月3日に開催する。

この避難訓練は、デジタル防災技術の実証実験も兼ねており、スマホアプリとAIアバターを実際に体験し、その有効性を検証する予定だ。なお、JST未来社会創造事業の支援を受けて行われる。

検証する技術は2つある。1つは、実空間に情報を付与する実空間メタバースを、カメラに写った画像から正確にカメラの位置や向きを特定するVisual Positioning Systemで実現し、スマホアプリとして提供する。

イオン・東北大学・九州大学他、生成AIとメタバース活用したデジタル避難訓練を実施
避難を支援する実空間メタバースのスマホアプリ画面

もう1つは、避難した人や避難所の運営をサポートするために、多くの知識を習得できる対話が可能なAIアバターを大規模言語モデルによる生成AIで構築した。

イオン・東北大学・九州大学他、生成AIとメタバース活用したデジタル避難訓練を実施
避難所をサポートする AI アバターの概要図

デジタル避難訓練の流れは、まず避難を支援する実空間メタバースを体験しながら、イオンモールに徒歩で避難する。

その後、避難所をサポートするAIアバターをイオンモールで体験し、当日の避難の振り返りを行う。参加者はイオンモールいわき小名浜周辺の住民や地元の高等専門学校生等で、参加人数は約70人を予定している。災害想定は、太平洋沖で発生した地震による津波だ。

今後、実証で得られた参加者の意見や避難行動データを基に、防災DXへと活かしていく予定だ。

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