インテックと伊那市、スマートシティ構築の一環として高校生の人流解析を実施

伊那市内には、公立高校4校、私立高校1校があり、市内外から多くの高校生が通学している。しかし、市内のバス路線は縮小傾向にあり、親が自家用車で送迎するケースが多い。この状況が、高校生の移動の自由度や生活満足度を下げ、人口流出を引き起こす恐れがある。

そこで株式会社インテックは、長野県伊那市と共に、高校生を対象とした人流解析の実証実験を2023年12月から2024年3月までの期間で行うと発表した。これは、2023年5月に伊那市と「新しいまちづくりに関する連携協定」を締結し、地域ブランド創出に向けた取り組みの一環となる。

この実証実験では、市内の3つの高校と公共交通拠点で人流解析を行い、地域データを組み合わせて可視化する。

データの可視化には、インテックが提供する「エリアデータ利活用サービス」を活用する。「エリアデータ利活用サービスは、IoTによるリアルタイムデータやオープンデータなど、様々なサービス・ソリューションと連携し、地域の暮らしに関連するデータを収集・可視化・利活用を促進するデータ連携基盤を中心としたサービスだ。

グローバルスタンダードなオープンソースソフトウェアであるFIWAREを搭載し、内閣府のスマートシティリファレンスアーキテクチャに準拠した構成となっている。

実証実験では、計測器(Wi-Fiパケットセンサ)を市内11箇所に設置し、スマートフォン等の通信機が発する情報を受信することで、計測器周辺にあるWi-Fi機能をオンにした通信機の台数や移動、滞留を計測する。これらを公共バスなど地域の公開データと組み合わせて可視化し、今後のまちづくり政策に活用できるかの検証を行う。

インテックと伊那市、スマートシティ構築の一環として高校生の人流解析を実施
実証実験のイメージ

2024年1月末時点での、「エリアデータ利活用サービス」を利用したデータ可視化の途中経過では、「センサ設置個所における時間ごとの滞留データ」「今後の通学見込み人数のデータ」「公共交通の現在の路線及びダイヤ」などのデータを組み合わせて可視化することで、公共交通を利用した通学のしやすさや、地域の通学実態の理解促進に有効活用できることが確認されている。

今後インテックは、収集したデータと市民へのアンケートをもとに、伊那市のまちづくり政策や公共交通政策の検討を進める方針だ。

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