ゼンリン、災害時の避難所運営を最適化するシステムの運用を横手市で開始

災害が発生した際、自治体では避難者情報の把握や、災害対策本部への情報共有が重要となる。しかし、現行のシステムでは紙面での受付管理やFAXを用いた情報共有、パソコンでの手入力といったアナログな手法が一般的で、情報把握の即時性や業務負担の軽減という課題があった。

そこで株式会社ゼンリンと横手市は、災害時の避難所の運営管理をサポートする「シームレス避難所システム」の運用を開始した。このシステムを用いることで、避難所における入退所管理の効率化やリアルタイムでの状況把握・分析が可能となる。

「シームレス避難所システム」は、「避難所受付システム」「避難者管理システム」「地図連携システム」の3つから構成されている。これらの連携したシステムを避難所や災害対策本部で利用することで、より効率的な状況把握が可能となる。

ゼンリンと横手市、災害時の避難所運営を最適化するシステムの運用を開始
「シームレス避難所システム」の概要図

利用の流れは、避難者のマイナンバーカードや運転免許証を専用カメラで読み込むことで、基本情報の取得や受付が完了する。自治体のシステム上に登録済みの情報と紐付けが可能なほか、受付時のヒアリングにより入力した詳細情報を、システム上で一括管理・把握することが可能だ。

ゼンリンと横手市、災害時の避難所運営を最適化するシステムの運用を開始
左:避難所受付の様子 右:避難者管理画面

また、収集した避難者情報を自治体が保有する住民情報などと紐付けし、「地図連携システム」に取り込み地図上に表示することで、どの世帯の誰が避難を完了しているか、避難できていないかといった避難状況の把握を可能にする。

地図上には、気象情報やハザードマップなどの各種情報も表示可能であり、避難行動要支援者名簿情報などと連携することで、配慮が必要な方への支援活動に役立つ。

さらに、収集した情報を統計化し、避難所ごとの年齢・性別層等を把握することで、食料品や生理用品などの不足物資の的確な配分や優先順位付けに活用できる。

ゼンリンと横手市、災害時の避難所運営を最適化するシステムの運用を開始
左:避難状況を地図上に可視化 右:避難している方の年齢層や性別などを把握

今後は、デジタル技術の活用が進む各分野で、横手市の防災分野においても、市民への情報発信などの施策検討を進める予定だ。

またゼンリンは、全国の自治体への展開を目指すとしている。

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