神奈川県南西部に位置する芦ノ湖は、県内最大の湖であり、ニジマスやブラウントラウト、ヤマメ、わかさぎなどの釣り場として知られている。
芦之湖漁業協同組合は、この湖の漁場資源の保護と遊漁者間のトラブル防止を目指して、漁業規則を制定しているが、届け出を行わない不法操業者の存在が問題となっており、早期発見のための巡回監視が必要だ。
また、同組合は、遊漁者に対する湖水の水温状況の情報提供をホームページ上で行っているが、そのための水温計測作業が負担となっていた。
この状況を受けて、東日本電信電話株式会社 神奈川事業部(以下、NTT東日)、株式会社フルノシステムズ、株式会社インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)および芦之湖漁業協同組合は、芦ノ湖における監視・管理を効率化かつ強化するための取り組みを開始した。
この取り組みでは、新たなWi-Fi規格であるIEEE標準規格「802.11ah(Wi-Fi HaLow)」を活用したデジタル監視と、802.11ahとLoRaWANのLPWA通信を活用した水温センシング管理の実証を実施する。

具体的には、802.11ahによるカメラ監視を行い、1km以上離れた対岸との映像データの通信状況の把握と、監視カメラの人物検知やモーション検知を活用した違法・不法操業者の監視を行う。

また、802.11ahとLoRaWANによる水温センシング計測を行い、水温センサを活用したホームページでの情報提供運用を実施するというものだ。
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