現在、物流業界・倉庫業界では人手不足が顕在化している。倉庫での棚卸作業は人手で行われているが、棚卸しをはじめとした各種業務の自動化・効率化への要請は高まっている。また、大型倉庫の場合、作業員がリフトに乗り10メートル前後の高所の棚卸しをすることもあり、労働安全衛生の面からも改善が求められている。
トッパン・フォームズ株式会社(以下、トッパンフォームズ)とブルーイノベーション株式会社は、ドローンやロボット、RFID、画像認識技術を活用した倉庫内棚卸作業のオートメーション化ソリューションの開発・展開に関する協業について合意した。両社は協業の第一弾として、ドローンでRFIDタグを読み取ることで倉庫内棚卸作業を省力化する仕組みの実証実験サービスを今秋から提供開始する。
トッパンフォームズはRFIDを中心に利用用途に応じたICタグなどの媒体、システムをトータルで提供可能なIoTソリューションを強みとしている。一方で、ブルーイノベーションは、複数のドローンを毎回複雑な設定や操作をすることなく一つの指示で自動的に業務を達成することが可能な「Blue Earth Platform(BEP)」と、BEPのサブシステムである独自の自己位置推定技術による屋内自動飛行を強みとしている。
なお、実証実験サービスで確認する内容は、以下の通り。
- ICタグ選定
- 貼付位置選定
- ドローンによる読み取り実験
- 安全性・安全対策の確認
- 読み落とし対策確認(オプション)
- 検証レポート作成(オプション)
管理対象物に最適なICタグを選定する。
ICタグを貼り付ける最適な位置、ICタグの向きを選定する。
ドローンを飛行させて、RFIDによる読み取りを実施することで、RFID読み取り可能なドローン飛行範囲(ドローンからICタグの距離、ドローンの飛行高度)、ドローン飛行方法(移動速度、移動ルート)、作業工数(充電なしで飛行可能な推定移動範囲、トータルで必要な推定作業時間)を確認する。
ドローンを安全に飛行させるための運用方法の確認や、それに合わせた飛行訓練を行う。
ドローンで読み落としが発生した場合のフォロー方法(ハンディー端末などの他機器を使用して読み取り可能か)を確認する。
RFID読み取り検証についてのレポートを作成し、納品する。
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