医療や食品の多様化を背景に、一定の温度を維持する低温物流の重要性が年々高まっている。昨今の新型コロナワクチンのみならず、医薬品の適正流通にはGDP(※1)ガイドラインに沿った温度管理が必要であり、食品等事業者においてはHACCP(※2)に適合した衛生管理と効率の良い冷蔵物流・保管の状況監視が求められている。その一方で、コールドチェーン輸送はコストが高く、効率や品質を維持することが難しいという課題もある。
日本システムウエア株式会社(以下、NSW)は、自動認識機器メーカーのZebra Technologies Corporationが展開するIoT温度センサー「S-400」「M-300」「M-300P」の日本国内での販売と、それらを活用したIoT温度管理ソリューション「Temptime」の提供を開始した。
Temptimeは、輸送物や保管物の品質を維持したまま庫内の温度状況を自動モニタリングするIoTソリューションである。Bluetooth接続したIoT温度センサーの情報を取得し、スマートフォン、WEBブラウザから24時間365日リアルタイムで監視ができ、管理画面で閾値、アラーム音、メール送付などを設定することで異常検知が可能だ。Zebraのセンサーは1個9,000円からと安価で、庫内にセンサーを設置するだけの簡単な準備で、効率的で安定したコールドチェーン輸送をサポートする。
S-400は、貨物と共に格納可能なコンパクト設計のため、開梱せずに継続的な温度管理が可能なセンサーで、M-300とM-300Pは防水・防塵性能を備えており、コンテナ輸送や保管中の温度管理に適しているという。
※1 GDP(Good Distribution Practice):輸送・保管過程における医薬品の品質を確保することを目的とした基準(適正な物流に関する基準)。
※2 HACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point):危害要因分析と重要管理点の工程管理を軸とした食品安全衛生管理の手法。2021年6月からすべての食品等事業者に義務化。
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