昨今、物流業界では、EC市場拡大に伴い倉庫スタッフの需要は増加し続けている。その中で、マテリアルハンドリング設備のモニタリングや検品をはじめとした庫内作業の状況確認のように、目視が入る倉庫業務においては、カメラ映像により現場を見える化することで、現場に赴かずとも遠隔からの業務対応が可能となってきている。
一方、物流倉庫やセンターは一度竣工すると、新たなネットワーク環境の構築や定期的な作業レイアウトの変更に合わせてネットワーク設備の配置を変えることは難しいといった課題があった。
そうした中、セーフィー株式会社は本日、クラウドカメラの無線LAN接続を適え、現場全体を見える化するメッシュWi-Fiルータを活用したネットワーク構築サービスの提供を開始することを発表した。
また、このサービス提供を開始するにあたり、トーヨーカネツ株式会社の協力のもと、食品を取り扱う物流センターにて実証実験を実施した。
サービスで活用されるメッシュWi-Fiルータは、配線工事不要のNECプラットフォームズ製「Aterm GX621A1」で、機器同士が連携することで最適な通信経路による高速通信を行うことができる。
トーヨーカネツで行われた実証実験では、物流センタの庫内6箇所に「Aterm GX621A1」を設置し、約15,000㎡の庫内フロアのネットワークを構築した。

その結果、庫内の1フロア全体にWi-Fi電波が行き届き、これまでLTE電波が届かなかったエリアを含め、クラウドカメラ計15台を設置した現場の様子を録画で残すことが可能となった。

また、2系統のメッシュWi-Fi環境を構築し、カメラの録画映像をメッシュWi-Fi経由でクラウドにアップロードした。
この結果、これまでカメラ毎に設置されていたLTEルーターを撤去し、メッシュWi-Fiによる無線通信で集約。1つのインターネット回線活用で映像データをクラウドにアップロードできるようになり、通信コストの圧縮に繋がった。
想定されるユースケースとしては、物流倉庫や製造工場、大型店舗が挙げられている。

なお、このサービスは2022年9月13日〜16日に東京ビッグサイトで開催される「第15回国際物流総合展」にブース出展される。
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