日立、ベトナム郵便のデジタルインフラ構築と物流DXの実証を開始

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ベトナム社会主義共和国(以下、ベトナム)では、2022年に公布された「ベトナム国家郵便発展戦略」のもと、郵便を「国とデジタル経済、特にEコマースの不可欠なインフラ」と位置づけ、郵便を中核としたデジタル社会の発展を進めている。

また、ベトナムで郵便事業を担うVietnam Post(以下、ベトナム郵便)は、ベトナム全土に1万3千の拠点を持ち、国民生活に密接に関わっている。

そうした中、株式会社日立製作所(以下、日立)は、ベトナム全土の郵便事業を中心としたデジタル化に向けて、ベトナムの国営企業であるベトナム郵便のデジタルインフラ構築と物流DXの実証を開始する。

ベトナム郵便は、従来、地理情報、配送ルートや車両情報、ベトナム郵便の保有するECサイトの顧客購買情報などの多岐にわたるデータを、それぞれ紙や業務ごとの個別システムで管理しており、データの一元管理や多様なデータを組み合わせた分析・利活用に課題を抱えていた。

そこで、ベトナム郵便のデジタルインフラの中核となるデータベース構築を目指し、日立のデータ管理・分析ソフトウェア群「Pentaho, an intelligent Data Ops platform」(以下、Pentaho)を活用することで、業務ごとに分散している配送・車両・顧客などに関するデータの中から、格納するデータの選定や、統合・分析方法、利活用のユースケースを検討する。

また、ベトナム郵便の現在の中核事業である郵便・物流において、疑似量子コンピュータとも呼ばれる日立独自の「CMOSアニーリング」を活用することで、大規模かつ複雑なデータの中から、最適な配送計画を作成し、物流業務の効率化を検証する。

日立、ベトナム郵便のデジタルインフラ構築と物流DXの実証を開始
実証実験の概要

「CMOSアニーリング」を活用することで、配達員の人数、車両のサイズ、台数、配送ルート、配送のタイミングなどを考慮した最適な配送ルートを作成する。

まずはスモールスタートで実証を行い、今後ベトナム郵便の全拠点に拡大することを目指し、将来的には、「CMOSアニーリング」で算出した効率的な配送ルートを自動で配達員に通知し、個人宅への配送などを実施する。

そして、今回検討・検証した内容をもとに、今後、本格的にデータベースを構築し、既存事業の効率化に加え、EC事業の拡大なども目指すとしている。

なお、今回の取り組みは、「インフラシステム海外展開戦略2025」の一環として、総務省が実施する調査研究において、日本のDX事例の導入可能性に関する実証実験の請負先として、日立が総務省より請負い、実施するものだ。

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