株式会社メディセオは、本日竣工の「阪神ALC(Area Logistics Center)」に、富士通株式会社のAIを活用したピッキングシステムを新たに構築・導入したことを発表した。
「阪神ALC」に導入されたシステムは、物流センタ内に保管されている3万SKU(Stock Keeping Unit)を超える商品から、オーダに基づいた顧客別の納品箱に収納するまでのピッキング工程全体の効率化を目的としている。
ピッキング作業者は複数の顧客向け納品箱に商品を収納するが、その際に同じ商品を一度にピッキング出来れば、作業の集約が可能となり、商品の搬送回数も最小となる。今回はこれを2つのAI(数理最適化技術)を組み合わせることで実現している。
1つは、複数の納品箱を作成する際に、同時作業できる最適な組み合わせを探索・発見することを可能とするAIで、作業の集約を実現する。
そして、もう1つのAIにより、各種商品を格納している自動倉庫から、商品を納品箱に収納するピッキングステーションへ、商品格納オリコンを流す際の順序を最適化し、搬送時間を最小化する。
その際には、自動倉庫の配置やマテハン、および各種ロボットの処理性能を含めて計算処理している。
従来のALCでは、オーダーが入った順番に納品箱を作成し、出荷までに時間を要していた。
一方、富士通のピッキングシステムでは、一定のオーダー単位でAIによる最適化計算をすることで、出荷時間の短縮及びピッキング作業と搬送を効率化し、生産性を向上させることができる。

AIのほか、各種ロボットや自動化設備も含めて、ピッキング生産性は「神奈川ALC」の約5倍となることを見込んでいるのだという。
今後は、「阪神ALC」への導入を皮切りに、ピッキングシステムを採用している他のALCへも、富士通が提供する庫内ピッキング作業効率を向上させるクラウドサービス「Picking Optimizer」と合わせて順次展開を進めていくとしている。
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