東京ロボティクス株式会社は、物流施設向けのソリューションとして、移動マニピュレータを用いて棚からカゴ車等へ商品を無人搬送する「Torobo GTC」の提供を開始した。
物流施設向けのピッキング支援システムの多くはGTP(Goods-to-Person)と呼ばれ、ピッキングステーションの設置と、そこでの作業者による商品受け取りを前提としている。ただし、これには省人化が不十分という課題があった。
そこで東京ロボティクスは、商品の運搬先をカゴ車等にすることで人手の介在をなくし、24時間の無人運用と人件費の削減を可能にするソリューションを開発した。
また、商品の直接ピッキングによる棚上の稠密な配置と、約3.9メートルの高さまでのリーチを可能にすることで、高い保管効率も実現している。
その他、ロボット1台あたり60pcs/h前後のスループットが出せる点や、既存の棚を転用することで初期費用を抑えられる点も特徴だ。
最初のソリューションとしては、箱類(特に靴箱)のピッキングにフォーカスしているが、将来的にはバリエーションを増やすことも予定しているのだという。
また、このソリューションは、顧客のWMS(Warehouse Management System)と連携し、ロボットが自動的に商品補充や商品出荷、棚卸しといった作業を実施する。特に、補充や出荷においては、ロボットが商品をカゴ車等からピックし、適切な場所に運搬・格納する。

現在、ロボットとして、高さ3.9mリーチタイプ(TG-L)と高さ2.6mリーチタイプ(TG-S)の2種類を提供しており、環境に応じてカスタマイズも可能だ。

ハンドリング対象としては、靴箱、箱入れされた家電、箱入れされた工業部品、カートン全般などの箱類を中心に扱っており、今後は箱類以外の物品を扱うことも検討しているのだという。
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