世界的な脱炭素が求められているが、日本は国土が狭く、太陽光発電に向く適地は発電所が既につくられており、ここ数年、新規の太陽光発電所認定数は停滞している。
そうした中、建物の屋根上や池、耕作放棄地、農地が注目されているが、地方の過疎地では送電網が細いため自家消費に留まっているという課題がある。
そこで株式会社afterFITは、商業施設や駐車場の二次的活用という方法に目を向け、千葉県内のケーヨーデイツー店舗駐車場に「太陽光パネルの屋根付きカーポート」(ソーラーカーポート)を設置し、2021年12月11日からグリーン電力の供給を開始した。
今回設置するソーラーカーポートは、afterFITが独自開発したもので、後ろ柱だけのタイプだ。前柱がないため、駐車に支障がなく車両ドアの開閉にも影響しない。
設置工事は、afterFITが初期費用を負担し、店舗側は初期費用なしで従来と同じ電気代のまま、長期契約で電気を購入する仕組みだ。コストを抑えるため、独自架台を設計・開発し、短い工期でカーポートを組み立てる工事手法を構築した。
また、発電所がつくれる駐車場をAI解析で自動検知する取り組みも始めており、衛星データをAIで解析し、条件を満たす駐車場を自動判別する仕組みを開発。送電網への接続や、日射量の確保など、一定条件を満たす駐車場を探すことができる。
この解析によると、東日本のある県だけで、太陽光発電所の適地と言える1000㎡以上の駐車場が700か所、100㎡以上であれば6000か所あることが分かったという。
ケーヨーは、今回の設置を皮切りに、ソーラーカーポートの導入を拡大を効果を検証しながら検討していく、としている。
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