栗田工業と日立、「環境負荷ゼロ」の循環型社会を見据えたソリューションの社会実装とエコシステムの構築に向けて協創

2015年に国際連合で採択されたSDGsや温室効果ガス排出削減等のための新たな国際枠組みであるパリ協定、日本政府が提唱するSociety 5.0など、持続可能な社会の実現と人々のQoLの向上をめざした世界的な取り組みが近年、加速しており、社会課題はより幅広く高度なものとなっている。また、デジタル化社会の進展に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大などをきっかけに、こうした変化はますます加速している。

栗田工業株式会社と株式会社日立製作所(以下、日立)は、製造業を主軸に、循環型社会を見据えた両社のソリューションの社会実装とエコシステムの構築に向けて本格的な協創を開始することに合意し、基本協定書(MOU)を締結した。

同協創では、両社で製造業を主軸とした社会価値を定義し、栗田工業が保有する産業における多様な現場接点や水処理・廃棄物削減技術、およびデジタルソリューションと、日立が保有する環境データの見える化・分析・制御技術といったLumadaソリューションや環境負荷低減技術(水素によるエネルギー循環等)などの技術・ノウハウを融合して価値創出モデルを具現化し、顧客にソリューションを提供していく。

一例として、食品工場などから製造副産物として排出される有機物を資源として捉え、両社の保有する資源アップサイクル/エネルギー回収技術、およびLumadaソリューションを活用した循環を証明する仕組みなどを組み合わせ、資源の持つ価値を最大限に引き出すサプライチェーンの構築をめざす。

また今後、両社は継続して協創テーマの検討・協議を進めるとともに、日立のLumadaアライアンスプログラムを活用し、実現すべき社会価値を共有する企業とのエコシステム構築にも積極的に取り組み、これに賛同する企業・団体を募るとのこと。これらの活動を通し、水資源の保全・改善や持続可能なエネルギー利用などの課題解決に取り組み、循環型社会の実現に貢献する。

なお、両社はすでに、原料ヤード管理のDXに関する協創に取り組んでおり、今回のMOU締結を機に、循環型社会の実現に向けて検討領域を拡大するとともに、協創を加速させるとしている。

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