株式会社ファイバーゲートとヘッドスプリング株式会社は、集合住宅向け分散型蓄電制御システムの実証実験を開始した。
ヘッドスプリングは、蓄電システム・EV 充電器・太陽光発電装置を任意に組み合わせ、各々を連動・高速最適制御することで、施設内の電力供給を最適化し、再生可能エネルギーを有効活用することができる新しいエネルギーマネジメントシステムを開発した。
ファイバーゲートは、埼玉県川口市に再生可能エネルギーとIoT対応のマンションを建設し、2022年3月より再生可能エネルギー(電力)のトライアルを開始している。
こうした中、今回の実証実験では、ファイバーゲートのマンションに、ヘッドスプリングの分散型蓄電制御システムを導入する。
具体的には、モデルとなる集合住宅に、ヘッドスプリングが開発した高速制御コントローラを接続し、各蓄電池の充電容量や蓄電池に接続される太陽光発電の発電状況に応じて統合制御を行う。
通常の蓄電システムでは、各住戸に接続されている設備の状況によって蓄電残量にばらつきが生じ、空室などの負荷が少ない蓄電システムに蓄えられた電力を他住戸分として活用することができなかった。
しかし、ヘッドスプリングのシステムは、複数の蓄電システムを平準化させることができるため、電力消費量の少ない蓄電池から、他の蓄電池へ電力を分配することが可能になる。
これにより、電力会社からの買電量を少なくすることができ、再生可能エネルギーを有効活用して建物全体の電気料金を低減させる。
また、この分散型蓄電制御システムは、集合住宅のオーナーや管理者が発電量や利用状況を遠隔で確認することも可能だ。
両社は、今回の実証実験を通して、再生エネルギーを活用して電気料金をどれだけ低減することが可能であるか、研究を行っていくとしている。
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