LocationMind株式会社(以下、LM)とNEXT Logistics Japan株式会社(以下、NLJ)は、内閣府主催の実証事業に共同で参加し、「みちびき」の高精度位置情報と信号認証技術を活用したCO2排出量モニタリング支援ソリューションの実証実験を開始すると発表した。
「みちびき」は、日本の衛星測位システムで、高精度かつ安定した衛星測位サービスが特徴だ。
この実証事業では、「みちびき」のセンチメータ級測位補強サービス(CLAS)とGNSS測位信号の真正性を検証できる信号認証サービスに対応した、LMとビズステーションが共同開発した受信機を、NLJのトラックに搭載し、商用走行ルートで位置情報データを収集する。そのデータを用いて、従来より精緻なCO2排出量モニタリングを目指す。

将来的には、トラックの走行ログと物流事業者の配送情報を組み合わせることで、配送ごとや荷主企業ごとのCO2排出量の算出も可能となり、CO2の削減だけでなく配送効率の向上など、運送物流事業者と荷主企業の双方に対する付加価値を提供することが見込まれている。
またNLJは、物流の最適化計算を行うソリューションシステム「NeLOSS(ネロス)」を自社の物流業務に活用しており、将来的には一般に公開し、位置情報を含む様々なデータと連携させる予定だ。
加えて、カーボンクレジット取引の普及に伴い、発生する可能性のある誤報告や意図的な情報操作によるCO2排出量の不正リスクに対処するため、NLJは改ざん不可能な位置情報を活用したCO2排出量データを提供することを検討している。
スケジュールに関しては、2023年7月〜12月にCO2モニタリングソリューションの要件定義と実証用受信機プロトタイプ開発(※実施済み)し、2024年1月よりNLJのトラックに装着し実際の走行ルートを通じて、位置認証データを収集する。
その後、2024年1月〜2024年2月に走行データの分析を行い、CO2排出量の精度を検証する予定だ。

LMとNLJは、この共同実証実験を通じて、運送物流事業者のより効率的なCO2削減の目標値設定や行動計画の実践につなげていくとしている。
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