日産自動車株式会社は、電気自動車(EV)のバッテリーを蓄電池として充放電制御を行うエネルギーマネジメントを活用した新サービス「ニッサンエナジーシェア」の提供を、2023年3月1日より開始すると発表した。
日産はこれまで、福島県浪江町などで、EVの充放電を自律的に行う制御技術を用いて、エネルギーの効率的な利用の検証を行ってきた。
今回、その技術や知見を基に、最適なエネルギーマネジメントサービスを企画から構築、保守運用までを提供する「ニッサンエナジーシェア」を開発した。提供対象は主に法人や事業者、自治体だ。
「ニッサンエナジーシェア」の主要な特徴は、EVのバッテリーを移動可能な蓄電池として、建物や地域へ電力を供給することが可能な点だ。
充電器もしくは充放電器に接続した充放電制御システムが、クルマの使用予定やバッテリー残量、建物の電力使用状況をリアルタイムに把握しながら、最適な受給電タイミングを自律的にコントロールする。
これにより、電力のピークシフトやピークカットを図ることができ、太陽光パネルなどで生成された再生可能エネルギーと連携させることで、エネルギーの地産地消や脱炭素化にも貢献する。
また、太陽光パネルが設置されている建物などでは、太陽光で発電した電力をEVへ充電し、その電力を夜間に建物へ供給するなど、太陽光の発電状況に応じた電力供給を効果的に行うことも可能だ。
日産自動車は、これにより企業が自らの事業活動で使用する電力を100%再生可能エネルギーで調達することを目指す、国際的イニシアチブ「RE100」への貢献にもつながるとしている。
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