2023年8月、欧州の電池規則が施行され、バッテリーのライフサイクル全体におけるCO2排出量や資源リサイクル率の開示が求められている。
この背景を受けて、株式会社NTTデータは、電動車向けバッテリーの業界横断エコシステム「バッテリートレーサビリティプラットフォーム」を、2024年5月16日より提供を開始する。
このプラットフォームは、官民連携イニシアティブ「ウラノス・エコシステム」のファーストユースケースであり、将来的にさまざまな産業へ展開し、国外でも幅広く利用される次世代の情報インフラを目指すものだ。
電動車向けバッテリーに関わる業界団体とともに要求分析、機能検証を進め、「ウラノス・エコシステム」のガイドラインに準拠した形でプラットフォームが構築された。
バッテリーのライフサイクルに関わるデータを国境を越えて連携し、欧州の電池規則に対応する。具体的には、バッテリー製造時のカーボンフットプリント情報を企業間で安全に共有する機能を提供するものだ。
欧州電池規則における製品単位のCFP宣言対応をファーストユースケースとし、まずは、バッテリー製造時のCFP情報を企業間で連携可能にする機能を提供する。
欧州電池規則のCFP情報連携機能を具備するほか、データ主権を確保しながら、企業間でのデータ流通を実現する点が特長だ。
また、各社が利用するさまざまなシステムやアプリケーションからの接続性を備え、幅広い業界ユースケースへの展開を可能としている。
なお「バッテリートレーサビリティプラットフォーム」は、公益デジタルプラットフォーム認定事業者の申請を予定している、一般社団法人自動車・蓄電池トレーサビリティ推進センターによって提供されるとのことだ。
今後は、海外データスペースとの相互運用確立やグローバル展開、希少鉱物を対象としたサーキュラー・エコノミーへの対応を推進するとしている。
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