三菱UFJ信託銀行株式会社、Progmat, Inc.、JPYC株式会社、KlimaDAO JAPAN株式会社、株式会社オプテージは、「Progmat Coin(プログマコイン)」基盤を活用して発行されるステーブルコイン(以下、SC)「JPYC(信託型)」を、デジタルカーボンクレジット(以下、Dカーボン)決済に活用するための共同検討を開始した。
Dカーボンは、KlimaDAO JAPANが企業・自治体から買い取ったJ-クレジット等に対する引渡請求権を、グローバルにアクセス可能なパーミッションレスブロックチェーン上のトークンとして発行するものだ。
今回「マーケットプレイス・フェーズ1」として、KlimaDAO JAPANがすでにグローバルで展開しているDカーボンのマーケットプレイス「Carbonmark」の基盤を利用し、J-クレジットおよび日本発のVCに対応したDカーボンのマーケットプレイス「KlimaDAO JAPAN MARKET」を新たに開設。段階的にグローバルベースの流動性を提供する計画だ。
当該ブロックチェーンにアクセスし、Dカーボンを管理するために必要な企業向けインフラをオプテージが提供し、銀行送金等での資金決済とすることで、まずは企業が取引参加しやすい環境で市場開設する想定だ。
「マーケットプレイス・フェーズ2」では、「Progmat Coin」基盤の開発を主導するProgmat、信託型SCスキームにおける受託者である三菱UFJ信託銀行、「JPYC(信託型)」の発行依頼者兼仲介者であるJPYC、前述のKlimaDAO JAPANおよびオプテージの5社が連携し、国産SCを活用したDカーボン取引市場の実現に取り組む。
具体的には、国産SCである「JPYC(信託型)」での資金決済に対応し、オプテージが提供する企業向けインフラでDカーボンに加えてSCも取扱可能とすることで、時間の制約なくいつでも参加でき、かつ透明性・信頼性の高いパーミッションレスブロックチェーン上で完結した当事者間取引が可能になる。
「マーケットプレイス・フェーズ3」では、クロスボーダでDカーボンやSCを移転できるパーミッションレスブロックチェーンの特徴を活かし、KlimaDAOのグローバルマーケットプレイス「Carbonmark」と「KlimaDAO JAPAN MARKET」が連携することで、日本発のDカーボンの海外販売等も想定しているとのことだ。
また、カーボンクレジットに加え、非化石証書を含むその他の環境価値についても取引可能な体制の構築に取り組んでいく計画だ。
なお、「マーケットプレイス・フェーズ1」は、2024年4月より実証を開始しており、「マーケットプレイス・フェーズ2」は2024年内の提供を目標としている。
「マーケットプレイス・フェーズ2」以降は、「マーケットプレイス・フェーズ3」としての海外販売等や、マーケットプレイスを自社で展開したい国内金融機関や事業会社向けの支援を視野に入れているのだという。
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