スマートウォッチと聞くと、デジタル表示で、様々な機能が搭載された時計を思い浮かべる人が多いだろう。
通常のスマートウォッチは、ヘッド(文字盤)のところがデジタルになっていて、電話ができたり、メッセンジャーの通知が見れたりするものだ。
ご存知な方もいるかもしれないが、ソニーはバンドにデジタル機能を搭載するという、他のメーカーとは違った切り口でスマートウォッチを体現している。
4種類のバンド、ヘッドを変えれば無限大の組み合わせ
ソニーが販売しているスマートウォッチ「wena」の最大の特徴は、前述の通りバンド部分にスマート機能を搭載していることだ。
そうすることにより、ヘッド部分を好きに変えることができる。バンドのアタッチメントの部分はいわゆる腕時計と同じものなので、ヘッドを好きなものに取り替えることができる。
現在、wenaの種類は「wena wrist」「wena wrist pro」「wena wrist active」「wena wrist leather」の4種類がある。
wena wrist
まずは2016年に登場した、初代モデルのwena wristの紹介をする。
搭載されている機能は、Felica搭載の電子マネー機能。着信やメール受信、SNS更新等をバンド部分の振動とLEDで知らせてくれる通知機能。歩数計機能だ。

また、省電力設計により、通常使用で一週間電池が持ち、完全に静止した状態では自動的に歩数計機能の消費電力を最小限に抑えるため、手首から外す使い方をすれば一週間以上の電池が持つ。
歩数計機能をオフにすれば2週間、おサイフ機能のみでは一ヶ月の電池持ちになるため、用途に応じて変更することができる。
さらにBluetooth機能が搭載されているため、スマートフォンとペアリングを行うことができる。そして専用のwenaアプリをスマホにダウンロードすれば、設定を行ったり、活動ログを確認することができる。
初代モデルから進化した3つのバンド
wena wrist pro

wena wrist proでは、wena wristの機能に加え、バングル部分(手首部分)に有機ELディスプレイを搭載しており、着信、通知アプリ名、本文などを振動とともに表示することができる。その他にも、電池残量やその日の歩数、電子マネーの残高などもディスプレで確認できる。
デザインは初代wena wristから幅2mmの削減、体積比約25%の小型化している。
wena wrist active
wena wrist activeは素材がシリコンラバータイプで、pro同様バングル部分に有機ELディスプレイを搭載している。

シリコンラバーという素材のため、ヘッドを取り、これ単体でスマートバンドとしても使うことができる。
proとの差は、GPSと光学式心拍センサーを搭載しており、ジョギングなどのアクティビティ時のログを取る機能がついている点だ。

wena wrist leather
wena wrist leatherは文字通りレザータイプのバンドだ。本革の中でもしわが少なくきめが細かいカーフレザーを使用しており、デザイン思考のモデルとなっている。
バンドのサイズは18mm、20mm、22mmと、3つのラグ幅に対応しているため、様々なヘッドに付け替えることが可能だ。
また、スマート機能を「電子決済のみ」にしているため、カード型の電子マネーと同じように充電は不要だ。手軽にスマートウォッチを取り入れたい人にオススメのモデルとなっている。
多様なコラボレーション
このようにバンドにスマート機能を搭載し、ヘッド部分を付け替えられるという特徴を生かして、機械式高性能ムーブメント搭載モデル、ソーラームーブメント搭載モデル、三針モデル、クロノグラフモデルと、様々なオリジナルのヘッドを提供している。
そしてオリジナルバンドを基軸にした機能、仕様でありながら、デザイナーや映画、キャラクターなどとの様々なコラボレーションも行っている。
機能美とテクノロジーが1つに
これは12月19日より発売される新しいモデル、wena wrist leather Chronograph set -ISSEY MIYAKE Edition-だ。
ISSEY MIYAKE WATCH「Wシリーズ」のデザイナーである和田智氏がデザインを手がけている。
和田氏はアウディのカーデザインを手がけていた経歴があり、今回のモデルにもクルマのアルミホイールの形状からインスパイアされたデザインをヘッド部分に起用しているという。
バンドも機能はwena wrist leather同様だが、ISSEY MIYAKEの純正レザーバンドとして展開しており、カラーバリエーションが4種類となっている。
コレクター必見のスターウォーズコラ限定モデル
次は映画とのコラボ商品だ。写真はトップ画を参照していただきたいが、スターウォーズとコラボレーションしたモデルとなっている。
ヘッド部分は映画をモチーフにしたデザインとなっており、文字盤には、「ミレニアム・ファルコン」と「デス・スター」の設計図、クロノグラフ秒針の先にXウイングとスター・デストロイヤーのモチーフが周囲を飛ぶようになっているのだ。
バンドはwena wrist proをベースにしているが、電源をONにした際、劇中の音楽が鳴る特別仕様になっている。
他にもエヴァンゲリオンとのコラボや、手塚治虫作品とのコラボでアトム、ブラックジャックwenaなど、限定商品を打ち出している。

またwenaのHPでは、「人からもらったもの」や「初めて買ったもの」といった、思い入れのある時計のバンド部分を変え、スマートにしていった方のエピソードも紹介しており、思い出をそのままにアップデートしていく、という新たな価値を提供している。
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