IDCが国内ウェアラブルデバイスの出荷台数を発表、リング型やグラス型デバイスの成長見通し

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IDC Japan株式会社は、2024年通年の国内のウェアラブルデバイスの出荷台数を発表した。

なお、同社が調査するウェアラブルデバイスは、イヤーウェア、スマートウォッチ、リストバンド、クロージング、グラス、リング、モジュラー、その他で構成されている。

2024年通年の国内ウェアラブルデバイスの出荷台数は、前年比3.1%増の1241万台であった。特に、イヤーウェアは対前年比0.7%増の946万台、スマートウォッチおよびリストバンドは13.5%増の281万台と好調であった。

イヤーウェア市場では、Appleが29.0%のシェアで首位を維持。出荷台数は前年比23.8%増となり、年間出荷台数は275万台で例年並みの水準であった。

2位はSonyで、シェア11.6%、対前年比では31.8%減となった。3位のSamsungはシェア5.5%で、対前年比48.9%減と落ち込み、4位のBoseがシェア5.1%で対前年比20.3%増と3位のSamsungに近づいてきている。5位のHuaweiも対前年比212.3%と大幅に成長し、シェアが2.1%となった。

トップ5の中で、2024年に急激に成長したHuaweiは成熟している市場の中で、機能と価格のバランスが優れた製品が消費者から支持を得ているという。

IDCは、「今後市場が成熟化していく中で、AirPodsなども含む2万円から3万円前後の価格帯に位置する高価な完全ワイヤレスイヤホンは、より安価な製品と差別化することが難しく、製品のポジショニングの再編成が求められている。」としている。

スマートウォッチおよびリストバンド市場は、13.5%増の281万台となり、こちらもAppleが42.8%のシェアで首位をキープ。出荷台数は前年比13.2%増であった。

2位以降はHuaweiシェア13.7%、出荷台数2対前年比4.3%増、3位はXiaomiでシェア11.5%、対前年比1.8%減、4位はGarminシェア11.2%、対前年比12.4%増、5位はGoogleシェア6.5%で、対前年比4.4%減となった。

2位以降ではHuaweiやGarminの成長が際立ち、特にHuaweiはヘルスケア領域でのバイタルデータ取得機能が市場で評価されているとのことだ。

また、Garminはパンデミック期に中止されていた様々なランニングイベントが復活している状況を受け、同社の製品を購入する消費者を増やしたほか、外国人観光客からの需要を取り込むことにも成功したのだという。

IDC Japanのマーケットアナリストである井辺将史氏は、「イヤーウェアや、スマートウォッチおよびリストバンド市場はすでに成熟しており、今後の大幅な市場成長は見込まれないが、リング型デバイスやグラス型デバイスには成長の期待が高い。

特に、リング型デバイスは、スマートウォッチやリストバンドと比較して装着性やバッテリー消費の面で合理的であり、消費者の買い替えが進む可能性がある。また、グラス型デバイスは米国市場で成功を収めたRay-Ban Metaが注目されていますが、日本市場への展開には法規制の課題があり、実現には時間がかかる見込みだ。」と述べている。

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